リアルサイズ古生物図鑑〜古生代編 土屋健・群馬県立自然史博物館

 CGの力は偉大なり。
 見慣れた風景と古生物の再現CGを合成し、古生物のスケール感をわかりやすくした古生物図鑑。古生物単体や当時の風景ではわかりにくかった大きさをイメージしやすくなっている。
 中には調理された姿を晒している古生物もいて、ちょっと哀れ……味についての想像をさせてくれる点では有意義である。五感の中でも味覚で古生物を考えてみることは、あまりなかったな。

 各時代冒頭のページで、その時代の古生物の顔が一覧になっている演出も好きだった。
 なんとなく漂う群像劇感がたまらない。こっちはスケール無視で「顔」がクローズアップされているのだけど。

 古代の樹木を合成した都市の風景も興味深かった。イチョウの街路樹なんかは、CGをそのままやっているところがある?

古生物のサイズが実感できる!  リアルサイズ古生物図鑑 古生代編
古生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑 古生代編
カテゴリ:架空戦記小説 | 21:39 | comments(0) | trackbacks(0)

明智光秀 東美濃物語〜光秀45の謎〜 籠橋一貴

 明智光秀の出生について著者が追いかけた本。最後の根拠とした資料が周辺自治体の市史に収録された遠山氏の家系図であることは、どう考えたらいいのやら。
 徹底的な検証がされていると信頼するのも自然なことかな。

 明智光秀謀反の動機が、武田氏との戦いに関連して岩村遠山氏が滅ぼされたことにあると考えている点が興味深かった。四国問題よりも直接的に光秀の心理に影響を与えそうではある。

 各自治体提供の写真と、なぜかイタリアのイラストレーターが描いた挿し絵が本書を飾っていた。

関連書評
織田信長〜近代の胎動 藤田達生 日本史リブレット人045
カテゴリ:架空戦記小説 | 20:04 | comments(0) | trackbacks(0)

覇者の戦塵1945〜硫黄島航空戦線 谷甲州

 P-61ブラックウィドウ相手に初期型の零戦が活躍……ただし、電探と逆探と敵味方識別装置を装備した零戦である。
 レーダーの小型化技術が地味にすごい。機器が増えて機内のレイアウトはどんな感じになっているのか。長年の歴史改変の影響を感じる部分だが、アメリカ軍はほとんど史実のままでやってくれる。
 アメリカ海軍の夜戦部隊を倒したと思ったら、今度はアメリカ陸軍の夜戦部隊である。まぁ、両方倒した上で自然にマリアナ諸島を回復する展開にもっていくのかもしれない。
 つまり最後は夜戦頼みになってしまうのだとしたら、若干の虚しさもある。しかし、期間が残り3ヶ月に限られた状態で正面からの上陸作戦は難しかろう。
 海兵隊が大活躍することは間違いない。小早川中佐や陣内中佐が死なないといいが……あの大佐については心配していない。仮に死んでもひとつの世界における出来事にすぎない。

 蒋介石との政治交渉関連はあまり整理されていない情報の洪水が流し込まれた感じで、理解しにくかった。後から歴史の教科書に載ったら数行で整理されてしまう出来事。
 その渦中に立たされた「平凡な士官」の心理を描写した内容とは思う。

 秋津大佐は交渉のために満州から撤退するつもりみたい。この世界の満州には思い入れがあるので、ちょっと寂しい。だが、日本が破滅するよりは絶対によい。考えるほど結論は明らかになる。

 マリアナ諸島の飛行場をなんとかして本土爆撃を防ぐ作戦は、目標面で大陸打通作戦に似ている。第日本帝国の海軍と陸軍が協力しやすい舞台がしつらえられている。

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覇者の戦塵1945-硫黄島航空戦線 (C・NOVELS)
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カテゴリ:架空戦記小説 | 21:15 | comments(0) | trackbacks(0)

帝国宇宙軍1―領宙侵犯― 佐藤大輔

 さらば佐藤大輔。もう続刊が出ないことに悩まされる日は来ない。3巻まで出す約束を解説者としたらしいが、本作は公認の未完に終わってしまった。
 編集者も深い感慨をもって(未完)の結びをつけたはず。

 架空戦記でならした著者が最後に原稿をおこしたのはスライドによって宇宙の孤児になった人々が生み出した歪んだ国家の数々が争うSFだった。
 楽観主義的な帝国はいいのだが、古代ギリシアに範をとったとする「ヘレネス」統一体が韓国のあからさまなパロディにすぎた。個人的には、なんとなく著者の余裕のなさを感じてしまった。著者が大好きな諧謔というには露悪的すぎたのではないか。
 ヘレネス統一体が韓国だとすれば、自由星系共和国は中華人民共和国に当てはまりそうだ(国力は帝国よりも小さそうだけど)。自由星系共和国の住民は生きている間に野放図に性転換をくりかえす性向をもっていて、なかなか強烈だった。
 フリーダム・スターズから独立した解放希求同盟は情報不足すぎて妄想が広がった。自由からの解放とは一体?

 主人公である天城真守大尉のキャラクターは「ライトな新城直衛」っぽくて好感が持てた。そうすると、敵方のアストレア・イズモは、ユーリア閣下に当たるのかな(ラブシーンも描かれているし)。皇国の守護者のセリフパロディとして読むこともできたかもしれない。
 実年齢で考えてはいけない世界観には作者の願望が入っていそう。いや、作者だけではなく、読者も高齢化してきたか。

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帝国宇宙軍1-領宙侵犯- (ハヤカワ文庫JA)
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カテゴリ:架空戦記小説 | 22:21 | comments(0) | trackbacks(0)

ユーロファイター〜欧州を守る最新鋭機 驚異の製造現場

 ナショナルジオグラフィック

 ヨーロッパの四カ国が協力して製造しているユーロファイターの製造現場を紹介するドキュメンタリー。
 イギリス・ドイツ・イタリア・スペインとフランスを包囲するみたいな参加国である。スペインはちょっと意外な顔だ。さすがに出資比率は一番少ない。
 それぞれの担当部品や出資率も紹介されていて興味深い。エアバスに近いものを感じる。主力戦闘機をお互いの存在なしでは製造できなくすることも、安全保障の一部なのかもしれない。輸送路を寸断された場合は?

 主翼の中が燃料タンクになっていて、増槽を取り付ける必要がなく、その分だけ兵器を搭載できるコンセプトや機動性の高い部分は何かなつかしいものを思い出させた。
 低速での安定性が悪いところは違うけれども。

 テストパイロットがコクピットが快適なので空中給油で9時間飛び続けても疲れなかったと語っていて「それはお前が化け物なだけだろ」と突っ込んでしまった。
 まぁ、疲れにくいのは本当なんじゃないかな。
「空の王者」とのまとめには「F-22ラプター」が黙っていない気がした。褒め殺しか。

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ナショナル ジオグラフィック ユーロファイター 欧州を守る最新鋭機 驚異の製造現場 [DVD]
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カテゴリ:架空戦記小説 | 23:57 | comments(0) | trackbacks(0)

ときめく薔薇図鑑 元木はるみ・文 大作晃一・写真

 イギリスにデヴィット・オースチンという薔薇の名作出者がいるらしい。本書で紹介されている新しい薔薇のかなりが、デヴィット・オースチン作で、彼以外の作った英国の薔薇が出てくると驚いてしまうほどだった。
 日本人の作った薔薇もけっこう紹介されている。しかも、同じ年代でも複数の作出者がいることがわかる。河本純子氏が2008年に作った薄紫色のガブリエルがすばらしい。
 今後は欧米や日本以外からも新しい薔薇が出てくるかもしれない。
 イランあたりは地味にポテンシャルが高そうだ。

 薔薇を使った料理の紹介があって、きれいなだけに留まらず、なかなか美味しそうだった。そこまでに香りのよい薔薇の説明を受けていたおかげだろう。
 育て方の説明は著者の流儀にしたがって、自然と無農薬のものになっていた。秋の液肥も化学肥料でないなら、無農薬有機栽培かもしれない。
 どうみても手間が掛かるし、薔薇の世話で一年が回っている様子。大変そうだけど、うらやましくなった。

関連書評
ときめく鉱物図鑑 宮脇律郎 山と渓谷社
ときめく化石図鑑 土屋香・文 土屋健・監修
ときめく縄文図鑑 譽田亜紀子・新津健 山と渓谷社

ときめく薔薇図鑑 ときめく図鑑
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カテゴリ:架空戦記小説 | 19:30 | comments(0) | trackbacks(0)

紀国造家の実像をさぐる 岩橋千塚古墳群 丹野拓・米田文孝 遺跡を学ぶ126

 4つの古墳群のうち、少なくとも2つを築いた一族の末裔は現代に健在!本当に子孫を見守ってくれるご利益があったかもしれない古墳群の調査記録。
 盗掘や開発による破壊を受けてしまってはいるが、天王塚古墳の石室は荘厳でピラミッドの内部を想像させるところがある。
 実際に入り込むと圧迫感で恐怖を覚える人もいるかもしれない――それでも天井が日本で二番目に高いだけ、他の古墳よりはマシか?

 表紙になっている翼を広げて飛ぶ鷹と推測される埴輪がカワイイ。現代のゆるキャラにつながる丸みを有している。縄文時代のイノシシ人形などもかわいかったし、こういう好みは遙か昔からあったのかもしれない。
 ただし、材料の関係で自然とこういう表現になる面もあるだろう。

 戦後すぐは燃料不足のために山が激しい伐採を受けていて、遺跡調査がしやすい側面があったそうだ。生活が豊かになって山に緑が戻ると、調査が難しくなってくる。樹木の根による遺跡の破壊もあるはずで、なんとも皮肉な事実であった。

関連書評
古墳時代の南九州の雄〜西都原古墳群 東憲章
東国大豪族の威勢〜大室古墳群[群馬] 前原豊

新泉社 遺跡を学ぶシリーズ感想記事一覧

紀国造家の実像をさぐる 岩橋千塚古墳群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」126)
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カテゴリ:架空戦記小説 | 19:11 | comments(0) | trackbacks(0)

雪男伝説を追え! ナショナルジオグラフィックDVD

 追えん……もしも、見つけていればニュースになっていて、自分も知っているはずだからな。でも、ヒグマやホッキョクグマに近い奴の痕跡があったとのニュースは記憶にある。
 この映像資料ではゴリラに似た類人猿説を押していたので、いろいろな点で残念であった。

 けっきょくはヒマラヤのイエティと、アメリカ大陸のサスクワッチが似ていると考えて、両方の現地住民に話を聞いてみたところが新規性だった。
 ギガントピテクス説でアメリカ大陸まで進出してもらうのは無理がないか?そういえばアメリカ大陸まで行った人類はホモ・サピエンスだけだよなぁ。

 シェルパ族の人がイエティの足跡だと思って撮影した写真の正体も興味深かった。現地の人でも騙される現象をあっさり突き止めた博士もなかなか凄い。とんでも分野を研究しているように見えても、伊達に専門家をやっていないな。
 寺院からイエティの一部とされる物を盗んだ欧米人は末代まで呪われればいいのに。

関連書評
くらべてわかる哺乳類 小宮輝之・著 籔内正幸・絵

ナショナルジオグラフィックDVDレビュー記事一覧


DVD 雪男伝説を追え!
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月刊ニュートン2018年9月号

世界の絶景ワイオタプ/チヴィタ・ディ・バーニョレージョ
 ワイオタプはニュージーランドだろうと思ったら、ニュージーランドだった。なんとなくマオリ語っぽい?現象としてはイエローストーンに似ている。離れていても生息している微生物は似ていたりするのかなぁ。北半球と南半球では移動は難しいか?
 チヴィタ・ディ・バーニョレージョは日本だったら周囲の崖をコンクリートで覆って「もう削られません。大丈夫」って言いそう。実際崩れた時にどうするかは気になる。

化石を保存するタイムカプセル
 コンクリーションの中身が無いと思ったら、エチゼンクラゲが疑われる炭素量だった事例が興味深い。殻を持たない軟体動物の研究に少しでも情報提供できるかも。

火星が地球に大接近!
 最接近はすぎても毎日観察する人には逆行が楽しめる?ここまで火星探査衛星が充実してしまうと、望遠鏡で見ることよりも、そっちの方が価値が高いかもしれない。

イーロン・マスクの火星移住計画どのようにして人類を火星に送るのか?
 すでにロケットの試射に成功している点から戯言あつかいはできない。それでも日程は驚異的に思えてしまう。民間にここまでやられるとアメリカ政府もうかうかしていられないな。
 日本はフォボスへの挑戦で存在感を示している。はやぶさ2機の実績を活かしつつ火星に挑戦する道という感じである。

Newton(ニュートン) 2018年 09 月号 [雑誌]
Newton(ニュートン) 2018年 09 月号 [雑誌]
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ポケット版 ショートカット・キー事典 松本美保

 2009年発行とちょっと古いがWindows、Word、Excel、IE、メール(Outlookのこと)のショートカットキーを集めた事典。すべてのショートカットを覚えれば、かなり作業速度が上昇するはずである。せめて一つでも二つでも使う癖をつけていって、スピードアップを図りたいところだった。
 すらすら読めて、そこそこ探しやすい。とりあえず一通り読んでから(こういうショートカットがあったはず)と探して実行、だんだんと覚えていく使い方が王道と思われる。
 年々操作性の悪くなるように感じられるExcelとWordだが、F12一発で名前をつけて保存ができることが分かってありがたかった。数式や元素記号を使うことがある自分としては上付き(Ctrl+Shift+;)、下付き(Ctrl+S hift+-)のショートカットも覚えておきたい。
 IEのショートカットについてはFirefoxやChromeと、どの程度共通しているかが気になった。

関連書評
統計処理に使うExcel活用法 相澤裕介

ポケット版 ショートカット・キー事典 (I・O BOOKS)
ポケット版 ショートカット・キー事典 (I・O BOOKS)
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