流体技術magazine No.4

 展示会で配られていた企業の冊子

・世界で最も環境が汚染されている場所
 こうしてみるとロシア(旧ソ連圏)とインドが危険だ。福島第一原子力発電所は出てこなかったが、チェルノブイリは出てきた。アメリカのブラックスミス研究所による評価らしい。
 新大陸ではペルーの「ラ・オロヤ」のみがランクインしている。アフリカも意外とザンビアの「カブウェ」だけである。

・世界の水保全の現状
 地球温暖化の責任が重い北米が状況的には恵まれている皮肉・・・・・・彼らのツケは他の地域が払わされている。
 欧州でも楽観できない状況らしい。

・酒とポンプと人類の進化
 ロバート・ダドリーの「酔っぱらった猿」仮説を初めて知った。ちょうど宮沢賢治の「やまなし」で、カニがやまなしの酒を飲もうとしているところを読んだばかり。定住と農耕まで酒のためとは大胆な仮説だな。まぁ、先史時代の酒には娯楽じゃなくて宗教的な意味もあったはず。

・ザ・リアルアフターワーク
 雪合戦世界大会に挑戦した話。日程の都合で決勝辞退とは・・・・・・企業モノらしいエピソードではあるかな。
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セラミックス 第53巻 3月号(2019年)

■ 六古窯の可能性
 常滑と瀬戸は別に並べられているのに美濃はないんだ・・・・・・系統的に瀬戸に重なる部分が大きいとはいえブランディングの問題ありそう。伊万里などは新しい磁器だから六古窯に出てこなくてもわかるが。そして、渥美窯はどうした!?
 越前も、古窯とまでは言えないのか?
 六古窯のマークが漢字の象形文字らしさを存分に活かしていた。

■ 時代と共に変わる産地「信楽」
 信楽では便器を焼いたこともあったらしい。衛生陶器は焼き物の中でもかなり特殊化しているイメージがある。大物で割れやすいから?

■ 焼成,窯
 窯作りから経験されている陶芸家の手記。システマチックなアメリカ。モノとの距離が遠い(と感じられる)韓国。それぞれの違いが手仕事に現れているらしく興味深い。

■ 果てない 食 への好奇心
 焼き物の伝統を継承してきた一族の話?土遊びしている子供の写真をみると、次の世代も大丈夫そうだ。

■ 素材と文様
 陶器の象嵌技法について。それと、よく使われる植物をくわえた鳥のモチーフについて。
 巣作りをするために植物を運んでいるところを、昔の人が自然観察したのだろうけど、東南アジアには雌にアピールするため花を集める鳥もいるなぁ。動けない植物と人よりも遥かに動けた鳥の組み合わせが、いろいろ考えさせたのだと思われる。

■ 瀬戸の中の『民藝』
 瀬戸の採土場は「瀬戸キャニオン」と呼ばれているのか・・・・・・場所によっては水晶が採れるのもここだったかな。博物館の採集会でもなければ入れないらしいが。
 民藝に活路を見出すのは自然なことだが、どこかで新しいユーザーを獲得するルートも作っておかないと先細りになる?

■ 丹波焼と土
 昔の焼き物も凄かった。失敗が許されるゆえの凄さで、良品だけが残っているのか、それともともすれば現代の陶芸家よりも失敗しないコツがあったのか。ぜひ発掘調査が行われてほしいものだ。


■ セメント用耐火物の損耗要因と特性
場所ごとに耐火物に求められる特性が違い、最適な耐火物が選択されてきた。クロムを使わないことへの業界の意識が強いことも分かった。しょうじきリサイクル絡みでかなり無理させられている様子。よく需要に答えてきたなぁ。

■ ほっとSpring International Symposium on Inorganic and Environmental Materials 2018(ISIEM 2018)に参加して
 ベルギーの観光記事だった。うらやましい。アルコール度数の高いビールは別に飲みたくないけれど。
 やはりヨーロッパ人は自己演出に長けているのだろうな。
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耐火物 2019/2月号

・随想 故郷
 愛知県常滑市出身の人。斜陽産業ぶりをみてセラミックスには関わらないと決意した話が生々しい。流れで実際に関わってみれば食べていける業種もあったということだが、それも生存バイアスかもしれない。

・ロータリーキルン用耐爆裂性キャスタブルの開発
マイクロクラックを事前に生じさせておいて水蒸気の圧力を逃がす考え。以前、こんにゃく石の構造を利用して新しい素材をつくる研究をしていた人かな?ミクロ的にはツーツーになっていても、マクロ的には断熱効果は維持されることも面白い。

・新開発低セメント系乾式吹付け材の施工実績
 写真で吹付け作業の雰囲気がわかる。いきなり停電したらパニックになりそう。回転でもすれば露出したアンカーが身体に……閉所恐怖症の人にはできない仕事だ。

・セラミックファイバーブロック支持構造の強化
 鋼材の溝にセラミックの棒を挟む。これも金属とセラミックの複合素材といえる。ちょっとしたことに思える変更でも大きな変化があるものだなぁ。

・耐スケール性高温用生体溶解性ファイバー
 RCF規制の影響からなかなか抜け出せない。こういう研究が活発になった結果、海外をリードしたことになってくれればいいのだが……

・耐火物サロン:野外音楽フェスティバル
 こんな世界もあるという話。そういえば知り合いがライブ会場で出会った相手と結婚していた。
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耐火物 2019/1月号

・フェノール樹脂について‐次の100年に向けての高機能フェノール樹脂‐
 フェノール樹脂についての知識がまとめられている。代表的な二種類があって分子量が違うそうだ。非常に広い範囲で利用されていることが分かった。グリーンフェノールに期待。アシモフのSFでもプラスチックは石油から作られ続けていたんだよなぁ。

・定形耐火物の機械的拘束下における耐熱衝撃性評価
 実際に近い環境での試験が行えたとのこと。シミュレーションとの比較がちょっと知りたい。

・養生時の湿度が低セメントキャスタブルの諸物性に与える影響
 湿度は高いほうがいい。つまり冬よりも夏に打設が行われる工程で造ったほうが設備は長持ちする。まぁ、夏ばかりに仕事が集中したら大変になるが…作業が暑いし。

・トピードの鉄皮冷却による耐火物の損耗低減
 わりと単純な外部からの冷却で効果があるものなんだ。たしかトピードは移動する設備だから冷却用水の安定供給は難しい?

・人間の成長 
 なんか、わちゃわちゃした文章だった。うーん…。
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錆・腐食・防食のすべてがわかる事典 藤井哲雄

 鋭敏化による粒界腐食に有効なのは、SUS316じゃなくて末尾にLがつく鋼材だったのか。間違えて覚えていた。SUS316でもSUS316Lでも同じようなものでしょ?と言ってくる人もいるので目的を明確にして気をつけて指示しなければいけない。
 題名通りいろいろと腐食の基本について知識のえられる本だった。

 挿し絵もカラーで情報量が充実している。鋼(こう)だけじゃなくて、アルミニウムや銅などの腐食についても言及されていた。配管にアルミニウムはNGとは意識していなかった。さすがにアンモニアにアルミニウムが良くないことは知っていたが。
 エロージョン・コロージョンが銅管で起きるのは1.8m/sあたりからという知識も覚えておきたい。

 SUSの使用が600℃までと書いてあったのは疑問なのだけど(SUS304限定の話ではなかった)。
 生成物について鉱物名が記載されているため、趣味である鉱物の知識を関連させることができるのも楽しかった。

関連書評
普及版 腐食事例解析と腐食診断法 石原只雄 監修
おもしろサイエンス錆の科学 堀石七生

最新オールカラー図解 錆・腐食・防食のすべてがわかる事典
最新オールカラー図解 錆・腐食・防食のすべてがわかる事典
カテゴリ:工学 | 23:53 | comments(0) | trackbacks(0)

「流体工学」のキホン 小峯龍雄 イチバンやさしい理工系

 想像以上に式が少ない。言葉と図解で説明する範囲の広い流体工学の本だった。
 飛行機が空を飛ぶ理由は重大な関心事らしく。いろいろな理屈で飛ぶ理由が説明されている。同時到着性による説明を聞いた覚えがあったので、今では一般的でなくなっていることを覚えておきたい。
 個人的には作用反作用によって上向きの力を受けている説明がいちばん直感的にわかりやすかった。どんな説明にしても同じ現象を別の言葉で説明しているだけで、複数の力が重なっているのとは異なる点は留意が必要だろう。

 他にも水撃ポンプのしくみなど、知らなくて興味深い知識が得られた。世の中には頭がいい人がいるものだと、ただただ感心してしまうことが悔しい。

 コラムでは著者が日常的に出会った流体工学に関連する現象や製品が紹介されていて、記憶の定着を助けてくれた。しかし、呼吸器系の手術とリハビリがちょっと重い。リハビリが終わるまでは酸素吸入を受けていたのかなぁ……治ってよかった。

関連書評
はじめてのシール技術 山本雄二・關和彦
わかる!使える!配管設計入門 西野悠司
ダクトの設計 池本弘 理工図書刊

「流体工学」のキホン (イチバンやさしい理工系)
「流体工学」のキホン (イチバンやさしい理工系)
カテゴリ:工学 | 10:21 | comments(0) | trackbacks(0)

わかる!使える!研削加工入門 海野邦昭

 砥石にとっては空隙も重要な構成要素。
 そこに切り子が入っていくことで順調に研削することが可能になる。ないがあることは意外に重要なのであった。まったく知らない分野でなかなか興味深い。
 東京大学工学博士の著者は実務作業にも熟練しているのかな?工学系じゃない自分には、けっこう想像できないところがある。こういう本を体系的に書ける人が貴重なことは想像できた。

 研削を使った工具の作り方もたくさん紹介されていて、仕事のための道具を仕事で作るという職人らしい文化も感じられた。

 研削油剤の管理など、日常的にしっかり行えている現場と、習慣がうまく作れていない現場では同じ機械を使っていてもできることは大きく異なっていそうだった。
 面倒がらずに日常的なメンテナンスが行えるか、そしてそれがちゃんと仕事の分量に組み込めているか。それが大切なことであろう。

関連書評
わかる!使える!配管設計入門 西野悠司
わかる!使える!溶接入門 安田克彦

わかる! 使える! 研削加工入門-<基礎知識><段取り><実作業>-
わかる! 使える! 研削加工入門-<基礎知識><段取り><実作業>-
カテゴリ:工学 | 20:48 | comments(0) | trackbacks(0)

生活の中にみる機械工学 望月修 コロナ社

 自動車からスポーツまで、生活の中に関わっている機械工学(個人的には物理だと感じたが)を紹介し、計算もみせてくれる本。
 名探偵コナンでやっていた水が噴き出す勢いの計算も載っていた。ソフトクリームの絞り金が六芒星型をしている理由など、思わぬものが出てきて興味深かった。
 アルミフレームで似た断面をみた気になっていたが、以外と六芒星型は曲げやすいんだなぁ。

 100mを走るときの計算みたいな知識は日本中のスポーツ指導者が知っているべきと感じたが、実際はどうなのだろう。悪いニュースばかりが目立つので心配になってしまう。
 水を手でかくときは、指一本分あけるといいんだな。
 そして、綱引きに勝つには摩擦係数の高い靴をクラス全体で選ぶのが近道だと分かった。世の中財力ですよ……。

生活の中にみる機械工学
生活の中にみる機械工学
カテゴリ:工学 | 12:45 | comments(0) | trackbacks(0)

図解よくわかる廃熱回収・利用技術 大高敏男

 今後ますます活用されることが期待される、というよりも活用できなければ人間社会の先がない廃熱回収・利用技術の図解本。
 一刻も早くこれらが普及してほしいと思ってしまうが、そうはいかない理由まではなかなか解説されないものである。技術的問題ならまだしも、政治的法規制的な問題が絡んでいると難しい……。
 消費者としては機会のあるごとに利用の可能性を探っていくしかなさそうだ。

 紹介されている技術の中でヒートパイプが気になった。メンテナンスに関わる問題がない点はやっぱり重要だ。ヒートパイプを介して効率的な地熱利用ができるようになれば、冷暖房に費やしている電力も減ってくれるはず。
 逆に複合的なシステムでメンテナンスが必要なことをEV化によって部品点数の減少が確実な自動車関連産業の脱出先に使えないかとも思う。自動車のように一家に一台、コ・ジェネレーションシステムが普及すればなぁ。

 ヒートポンプがわりと万能にみえてしまうのも何かありそうだ。地球環境そのものへの廃熱をヒートポンプで利用する話は壮大すぎた。できるだけ温度の高い排出前に利用したいぞ。

関連書評
史上最強図解これならわかる!機械工学 大高敏夫

図解 よくわかる廃熱回収・利用技術
図解 よくわかる廃熱回収・利用技術
カテゴリ:工学 | 13:24 | comments(0) | trackbacks(0)

史上最強図解これならわかる!機械工学 大高敏夫

 「史上最強図解」は言い過ぎかもしれないが、非常によくまとまっている。限られたページ数でかゆいところに手が届く詳しさを何とか確保していると感じた。
 もちろん極度に専門的な人からみれば不満があるはずだし、取り上げきれなかった加工方法などもあるに違いない。それでも関連分野の概要を知ることには役立ったし、いちおう知っていることでも小耳に挟んでおきたい豆知識が含まれていた。
 計算に関しては練習問題が回答込みで出題されているところも良かった。

 ただ、作図方法についてはJIS規格と経験からくる原則の区別がつかなくなりそうなところは不満だったかな。
 見た目で明らかに円形とわかればφはいらないと説明されても、実際にφのない図面を描いたら怒られる現場が多そうだ。
 いろいろな図面を相手にする製造現場よりも、図面を出す側の方が自分ルールで融通が利かない場合が多いのかもしれない。
 仕様決定から製造まで通して解説されている本だからこそ与えてくれる視点があった。

史上最強図解これならわかる! 機械工学
史上最強図解これならわかる! 機械工学
カテゴリ:工学 | 23:05 | comments(0) | trackbacks(0)
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