恐竜の大陸 南アメリカ ディスカバリーチャンネル

 南アメリカをタイトルにしながらも大半はアルゼンチンにおける恐竜発掘調査を扱っている。ブラジルも最後に出てきたけれど、対象はサンタナ周辺の翼竜であり、翼竜は恐竜ではない。
 元々のタイトルは「恐竜の時代:ゼロ地点」だったらしい(やはりブラジルの翼竜はタイトルに入れてもらえていない)。

 アルゼンチンの「月の谷」には、中生代の地層がいっぺんに現れたすばらしい露頭があって、不明なことの多かった恐竜の初期について多くの情報を与えてくれていた。
 ヘルレラサウルス、エオラプトル、ズーバイサウルス(三畳紀の虎と渾名されていた)など、初期の恐竜が紹介される一方で、チタノサウルス、アルゼンチノサウルス、ギガノトサウルス、メガラプトルなど南アメリカの恐竜の特色である「大きいこと」を満たした連中も紹介されている。
 メガラプトルは巨大な爪の一振りで2.5メートルの傷を負わせることができたそうで、日本刀で斬りつけられるのよりも恐ろしいかもしれない。

 サンタナの石灰岩から出てくる化石は、ゾルンホーヘンの化石を思わせる美しさで、もっと評価されるべきだと思った。そういえば積極的にコレクションしているのがドイツの博物館なのも、そういうつながりがあるのかな。

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ディスカバリーチャンネル 恐竜の大陸 南アメリカ [DVD]
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ハーバード白熱教室3「お金で買えるもの買えないもの」「動機と結果どちらが大切?」

 軍の志願制と徴兵制に関するデリケートな議論。また、イマヌエル・カントの難解な主張の解説が行われている。
 志願制と徴兵制の話に関しては、偏った層であるハーバードの学生による議論だということも考えなければならない。自分や兄弟が兵役についた経験を聞かれて手をあげる学生は少数しかいなかった。まぁ、日本の場合は更に希少になるわけだが。
 アメリカ南北戦争時代のアメリカ合衆国が従軍の義務を人を雇うことで回避させていたことが興味深い。せめて自分に変わる一人じゃなくて、複数人を負担させていれば印象が違ったかな?それはそれで歪ではある。

 カントについては議論についていけるハーバード大生の優秀さに舌を巻いた。事前にテキストを与えられて予習してきているから、いきなりながら見している自分とは立場が違うけど。
 「傾向性」に対比される「義務」は訳語が悪い雰囲気がする。そうだとしても自分は他律ばっかりで自律がないと落ち込んでしまう部分のある思想だった。
 誰もが強くなれたらいいんだけどな。そして人の尊厳を大事にするほど優しく……「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない」

関連書評
ハーバード白熱教室1「殺人に正義はあるか」「命に値段をつけられるのか」
ハーバード白熱教室2「「富」は誰のもの?」「この土地は誰のもの?」

NHK DVD ハーバード白熱教室3 [DVD]
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ハーバード白熱教室2「「富」は誰のもの?」「この土地は誰のもの?」

 リベラリズムとジョン・ロック。世界を覆う潮流と、その源流について議論が交わされる。
 リベラリスト側に立って議論を引き受けた三人の学生が勇敢だった。とても真似できる気がしない。主張はともかく(あえてそっち側に立っているようにも見えたが)そうとうディベートを積み上げてきたのだろうなぁ。

 議論に関連して「不可譲」という言葉を覚えた。が、意味は忘れかけている。自由のために制限されているもの、「社会以前の社会を維持するために」必要な自然法の縛りに関連していることは何とか覚えておく。

 リベラリストの主張は「フリーライダー」と紙一重でなければ、そのもので、国家が価値を保証する通貨を利用している間は甘えにしか見えないのではないか。
 そこで仮想通貨の出番だったわけだが、まだ上手く行くようには見えない。
 しかし、未来を占うに当たって重要な示唆が散りばめられていたように感じる。

 それにしても解説の日本の教授が開くページの適当さよ……。

NHK DVD ハーバード白熱教室2 [DVD]
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ハーバード白熱教室1「殺人に正義はあるか」「命に値段をつけられるのか」

 はてな匿名ダイアリーに変形した形で投げかけたら、たくさんのブックマークとトラックバックを集められそうなテーマ。そんな価値観はそうとう歪んでいることを自覚しつつ、「JUSTICE」に関するマイケル・サンデル教授の授業を楽しませてもらった。
 回答する生徒達も1000人も参加して録画までされている状況で、勇敢に答えている。設定された設問に答えるだけならまだしも、回答に対してさらなる質問をサンデル教授が出してくる場合があるので、なかなか大変である。

 サバイバルのために人を殺して肉を食べてしまった実際の事件の話では、アルゼンチンにおける航空機事故での「聖餐」を思い出した。だが、あちらは既に死んでいる人を食べたため例に挙げられなかったのだろうな。
 第2回の功利主義に関する話題ではアメリカ企業がしてきた計算に呆れる一方で、それが社会に晒されて積極的な議論の題材になっていることに羨ましさも覚えた。
 確かにインフレの判断は重要だな。うむ。

 J・S・ミルが話に出てきて、読みかけたままの「自由論」を何とか読み進められないものかとも思った。血肉にして議論で使えなければ急いで読了してもいまいちかなぁ。

NHK DVD ハーバード白熱教室1 [DVD]
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宇宙へ。挑戦者たちの栄光と挫折  BBC

 NASAの貴重な映像を使ったドキュメンタリー。スペースシャトルへの輸送手段の転換は「進歩」として描かれている。まぁ、歴史にもしもはありえない態度でみれば、否定はしにくいのかもしれない。
 印象的な事故でなくなった人々の映像も収録されていて、胸の詰まる気持ちを味わった。
 過去の人々をとりあげた映像なら今はなくなっている人も多いだろうに、この直後に事故で亡くなると知って観る場合は不思議と特別に感じてしまう。
 生きている姿と死のイメージが直結するから?

 弾道飛行の成功直後は一躍時の人になった宇宙飛行士も今ではマニアにしか名前を知られておらず、後からやってきたアームストロング船長に半永久的な名声をもっていかれてしまうのだから、名声とは実にうつろい易いものである。
 競争相手であるソ連の事情については、無視と言っていいほど触れられていなかった。こういう映像のソ連版もあれば、すばらしいのになぁ。

関連書評
宇宙に挑む1〜彗星を追いかけろ ナショナルジオグラフィック

宇宙へ。挑戦者たちの栄光と挫折 [Blu-ray]
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NHKグレートサミッツ世界の名峰 第1巻モンブラン

 副題はアルプスの白き女王。
 アルピニズム発祥の地であるアルプス最高峰のモンブラン登山を描いた映像作品。モンブラン周辺の観光ガイド的な冊子が付属している。
 6代にわたる山岳ガイド一家のダヴィッド氏親子の案内で、NHK取材班がモンブランに登る。カメラマンが一番大変なのは言うまでもない……しかし、写されることはない。
 山頂付近の切り立った峰は踏み外したら真っ逆様であり、観ているだけでも怖かった。これを酸素の薄い足下がおぼつかない状態で歩こうというのだから、登山はクレイジーだ。
 だが、モンブランは山容のやさしい方であり、冊子巻末の同縮尺マッターホルンをみると、軽く絶望できる。圧倒的な傾斜が下までずっと続いている!
 そんなマッターホルンを登るのが第2巻らしい。

 この1巻はガイドの取材的な面も強くて、山岳ガイドを仕事にしている人がみたら得る物がありそうだと思った。

NHKグレートサミッツ 世界の名峰〈1〉モンブラン (小学館DVD BOOK)
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密着ムジャヒディン〜素顔のイスラム戦士〜

 ムジャしやがって……潜入取材を試みたジャーナリスト、クレイシ氏の勇気が凄かった。
 いっしょに銃をとって戦えと迫られたときの返しも立派だった。こういう人がいるから、ムジャヒディンの姿が伝わってくるのだが、戦闘への同行などは一歩間違えれば死んでいた。
 取材時にもスパイと疑われるなどの危険がつきまとっている。この映像を発表したことによる危険もあるのではないか――離脱した経緯から考えて、まず許可をとれていないはず。
 襲撃の失敗はなかなかの不始末だったしなぁ。

 子供がムジャヒディンに憧れているような言動を取るときに、横から誰かが回答を指示している様子が怖かった。たぶん、それを言っているのも子供で、同調圧力が非常に強い社会みたいだ。
 攻撃が失敗したときの罵り合いをみても、アフガニスタン人と日本人には気質の近いところがあるのかもしれない。ゲリラ戦は被害なく攻撃行動ができれば成功なので、取材のあった攻撃はギリギリ成功の部類と思うのだが……無理を強要して被害を出していたら先がない。
 攻撃の失敗をごまかすために司令官が嘘の報告を受けていたことも印象的だった。これが部族社会的な戦いなんだな。

 アメリカよりソ連の方が用意周到で手強かったとの発言も印象に残った。

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地図で見るアラブ世界ハンドブック マテュー=ギデール
シリア情勢――終わらない人道危機 青山弘之

密着 ムジャヒディン 〜素顔のイスラム戦士〜 [DVD]
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恐竜の大陸 オーストラリア・南極 ディスカバリーチャンネル

 そこは恐竜の時代にも寒かった。それでも恐竜が耐えきれないほどではなかったオーストラリアと南極大陸に生きていた恐竜たちの姿を描き出す。
 恒温性を獲得していたもの、冬眠をしていたもの、夜目が非常に利いたもの、それぞれの戦略で何とか生きていたがついには……南極の環境が厳しくなりすぎなければ、そこに生きていた連中が大量絶滅生き残りの鍵になったのかもしれないのに残念なことだ。彼らが生き残っていたら人類も生まれていない?

 研究者のインタビューがたくさんある。中でもワイオミングの博物館の人がカウボーイハットに髭もじゃ姿で強烈だった。名物教授なんだろうなぁ。
 南極での研究を笑い飛ばしていた人からも、冒険者精神が感じられた。
 オーストラリアの調査ではたくさんの学生も男女別なく研究に参加していて、さすがは恐竜研究の盛んな海外だと感心した。
 あと、恐竜の骨を発見した牧場主が謙虚で好人物だった。牛ではない不思議な骨をみつけて、博物館に送るという発想が出てくるあたりが凄い。教育の勝利だったのかな?

ディスカバリーチャンネル 恐竜の大陸 オーストラリア・南極 [DVD]
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赤道 生命の環 東南アジア〜巨木の帝国 NHKエンタープライズ

 東南アジアの熱帯雨林に生きる生命の興味深い戦略の数々が紹介される。
「フタバガキ」はまるで熱帯雨林の動かない王者である。その割に熱帯雨林の生物として知名度が低いことを惜しく思った。ここで覚えてやりたい。

 スリランカの種ではあるが、動きはのろいが獲物に気づかれないホソロリスの狩りが職人みたいで印象的だった。
 虫をバリバリ食っている様子はけっこうグロテスク……タンパク質はたくさん取れていそうだ。

 ホソロリスに比べて謎多き種であるヒヨケザルは愛しやすい。昼はひたすら気配を消して待機。夜になったら木から木へと飛び移って木の葉を食べる。フタバガキの樹液も舐める。
 子連れで空まで飛んでしまうところに感心した。

 あと、わき役状態のスマトラトラに狩りの成功シーンがあってホッとした。狩られる動物は可哀想だけど、狩りが失敗だけなのも不憫である。

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東アジア地図帳 今谷明・樋口広芳・石川剛 監修 アイランズ編

赤道 生命の環 BOX II [DVD]
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歴史秘話ヒストリア 戦国武将編二〜直江兼続

 徳川家康すら辞書登録されていないポメラDM100が直江兼続は辞書登録していて、判官贔屓によって生まれた判官を贔屓したくなる現象が生じた。
 つまり雲井龍雄の名声を高めようではないか!
 明治政府許すまじ!浪人の再就職を願っていた雲井たちに対して反乱を疑い、前時代的な拷問を行って多数を死に至らしめ、雲井はわずか27歳で斬首された……「義」の欠片もなかった行為に思える。
 雲井が檄文で批判した薩摩藩も米沢藩とおなじく石高にたいして武士の比率が異常に高い共通点をもっていたのに、ずいぶんと違った姿になったものである。
 雲井龍雄の名前が「雲龍」で出来過ぎていると思ったら、本名は別にあって名乗りだった。まぁ、そうだよね。

 タイトルになっている直江兼続についてはエピソード1の、しかも前半にしか出ていないので、存在感は控えめなのだが後の米沢藩に強い影響を残したことも間違いない。
 リストラ回避策が軍事的な要請からも行われていたことは、彼をリアリストとして再評価させる情報だった。

 それにしても上杉鷹山がすごい。しかし、今の時代は彼の言葉が悪用されそうで気持ちが暗くなる。ブラック企業に義はない。子供を育てられない困窮農家に金がない中、年一両ずつ支給したのも上杉鷹山だと経営者には知ってほしい。
 内陸の米沢藩では鯉が貴重なタンパク源として積極的に養殖されていた話も興味深かった。やはり、いろいろと現代につながっている。

関連書評
その時歴史が動いた「上杉鷹山 ふたたびの財政改革」 NHK

歴史秘話ヒストリア 戦国武将編 二 直江兼続 ただ、人を助けたい 〜兼続と「義」の後継者たち〜 [DVD]
歴史秘話ヒストリア 戦国武将編 二 直江兼続 ただ、人を助けたい 〜兼続と「義」の後継者たち〜 [DVD]
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