海底美術館 ジェイソン・デカイレス・テイラー

 カリブ海の海底に建設されたコンクリート像の美術館。それは予想外によく考えられた試みだった。
 しかし、表紙に「銀行家」を持ってこなくても……複数隊の「銀行家」が並んでいる写真には笑ってしまった。リーマンショックがあった関係もあるのかな。それなら「証券マン」で作ってほしい気も。

 海底美術館にダイバーを誘導することで天然の珊瑚礁に近づく人間を減らそうと言う発想は被害担当艦的だ。
 魚礁としての役割も持っており、いつかは海底美術館そのものが保護すべき環境と認識される日が来るのかもしれない。

 海洋生物に覆われていく人物像は正直言って不気味だった。自分がモデルになった像がああいう風になっていくのは、ちょっと見たくない気がする。
 変化を大胆に取り入れた美術としての試みはなかなか面白い。定期的に観察されているので海水中における構造物の劣化を分析する資料にもなるかもしれない。

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海底美術館
海底美術館
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ドルのすべて〜通貨を支える舞台裏 ナショナルジオグラフィック

 アメリカドルの信用を支えるために行われている活動を紹介していく。なかなか立ち入れない場所で警備も厳重なので潜入調査的な趣がある。
 恐ろしいほど大量の金をアメリカがため込んでいることが分かった。あれを倉庫に積み上げる作業は地味に重労働に違いない。しかも、万が一崩れてきて下敷きになったら命にかかわるのではないか。
 ちょっとの距離を運ぶのに小さなベルトコンベアーを使っているのも無理はない。働いている人は金で鍛えた金肉をもっていそうだな。
 大昔の秤を継続して使っているところは、パナマ運河の管理設備でも同じようなことをしていたアメリカらしい判断だった。

 最後にビットコインが当て馬的に紹介されている。
 パスワードを忘れたばかりに引き出せなくなったエピソードを紹介して、ドルの方がいいとの結論に落ち着いていた。まぁ、アメリカドルが政府に支えられて流通している国じゃ、ビットコインのメリットは小さく見えるのではないか。財政危機のギリシャで流行したことから考えても。

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ナショナル ジオグラフィック ドルのすべて 通貨を支える舞台裏 [DVD]
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奇跡のレストア 名車復活!ポルシェ911 ナショジオ

 漏電火災で酷い状態になったポルシェ911を3週間で直す番組の動画。最後は徹夜で盛り上げるところは海外の番組でも同じなんだ――部品が揃わなければ組立もできないので、どうしても最後に作業時間をとられるのは分かる。
 イギリスを舞台にしているのにドイツ車のポルシェをプッシュしまくっている。まぁ、車の好みは人それぞれで外車愛好家がいるのは当然。
 ナショジオはアメリカだしな。

 高圧水洗浄機で水をかけあって遊んでいたのはエスカレートすると危ない。定期的にお尻を攻撃して死人がでる……圧縮空気の場合もあるな。
 シートの補修が興味深かったので、レストア完了後にじっくり状態を見せてほしかった。

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ナショナル ジオグラフィック 奇跡のレストア 名車復活!ポルシェ911 [DVD]
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類人猿の王国〜過酷なリーダー争い ナショナルジオグラフィック

 ゴリラ・チンパンジー・ボノボ。類人猿たちが作る複雑な社会の有様が描かれる。
「王国」の「王」と大仰に表現されているが、群れのリーダーが適切だ。本人たちの感じ方は分からないが……。

 ゴリラのリーダー「タイタス」は成長した息子たちから挑戦を受けて、権力の座を追われることになった。なかなか残酷な結末が衝撃的だった。孤独になるよりは良かったのか?

 チンパンジーの王国では、フロイトとフロドの兄弟による権力闘争が思わぬアクシデントから進展をみせる。フロドが失脚した後にフロイトが返り咲く展開はないんだ……本人に不運はあっても落ち度はなかったはずなのにリーダーとしては再起不能らしいことが寂しかった。
 ヒヒを襲って食っているところでハンターとしてのチンパンジーの一面を知った。生肉を食っている様子は衝撃的である。

 ボノボでは密猟者に親を殺されたシャジミの奮闘が描かれていた。ちょっと泣きそうになった。

 こうなるとオランウータンの生態も気になるのだが、良質な動画が不足しているのだろうか……あまり群れない?

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ナショナル ジオグラフィック 類人猿の王国 過酷なリーダー争い [DVD]
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秘密の地下世界 ナショナルジオグラフィック

 人造物と自然物。墓地や地下採石場、石灰岩地形やマグマ溜まりなど多彩な地下世界が写真と断面図で紹介された本。
 文章量は最低限で写真の果たす役割が大きかった。断面図のある地形はまだよいが、写真だけでキャプションも少ないものの情報は物足りなかった。
 その分、気楽に素早く読めたことは間違いない。
 残念ながら日本から出演した地下世界はなかった。せめて現代の構造物に出番があれば……。

 パリの地下で石膏や石灰岩が採掘されていたことに驚いた。石灰岩のある地層を狙って掘り抜いている。ネパールの洞窟も明らかに掘りやすい地層を探して、そこに墓所を営んでいた。
 そういうところに地下世界を利用する人々の英知が感じられてよかった。

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ナショナルジオグラフィック 秘密の地下世界
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今の科学でここまでわかった 世界の謎99 ナショナルジオグラフィック

「忠誠心というものは、これから裏切られようとする人だけが持つ美点だ」アンブローズ・ビアス(アメリカの作家、南北戦争に従軍)

 ネッシーやロンゴロンゴを信じる人もこれから裏切られようとする人ではないか?
 有名な世界の謎を99取り上げた本書だが、余談的に出てきた連中は流石に怪しすぎた。UFOもどうかとは思うが、無理に関心をかき立てなくたっていいんだぞ?
 あと、スペイン風邪の死者を5000人と間違えているのはいただけない。5000万人の間違いだろう。

 本書が出た後に新しく解かれた謎としては、ボイニッチ手稿に気づいた。確か医療書の書き写しだったな。
 フランクリン遠征隊など過去に消えてしまった存在の謎は新しい証拠が見つかりそうもなく、永遠に謎のまま残されそうだ。世の中には、そういうものがあった方がいいのかもしれない。

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イースター島〜文明崩壊の謎 ナショナルジオグラフィック
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今の科学でここまでわかった 世界の謎99 (ナショナル ジオグラフィック 別冊)
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カテゴリ:ナショナルジオグラフィックDVD | 05:00 | comments(0) | trackbacks(0)

9.11生存者が語る真実 ナショナルジオグラフィック

 あのとき、なにが起きていたか。
 生存者たちの証言を元に緊迫の一日を描いていくドキュメンタリー。崩壊するビルを登っていった消防隊員たちとすれ違ったエピソードが印象的だった。
 生存者たちの視界で多くの人が亡くなっている。もちろん、生存者たちも一歩間違えれば死ぬところだった。

 いまでも苦しみは続いていて、汚染された空気の後遺症や精神的な問題を抱えた人が多かった。
 貿易センタービルで働いていたエリートでも、そのあたりは変わらないらしい。きっと薬剤に依存してしまった人間もいるのではないか。

 悲劇的で衝撃的なできごとだったが、その小さい規模のできごとはガザ地区やシリアで無数に起きていることも忘れてはなるまい。アメリカ人たちは共感を彼らにまで広げることはできないのであろうか。

 あとから飛行機にぶつけられた南タワーの方が先に崩壊したことを知った。ぶつかりかたの問題だろうな……。

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ナショナル ジオグラフィック 9.11 生存者が語る真実 [DVD]
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カテゴリ:ナショナルジオグラフィックDVD | 17:51 | comments(0) | trackbacks(0)

第二次世界大戦〜歴史に埋もれた真実 ナショナルジオグラフィック

 ノルウェーにあるナチスの純水製造工場攻撃に向かったノルウェー人レジスタンスの戦いと、日本軍の甲標的と神風特攻が描かれている。前者と後者ではずいぶん違う。
 前者の人々はしぶとく生還しているからな……崖の底まで降りて、反対側の崖を登り「ここは通れるぞ」と仲間に言ったエピソードを読んだときは(ナチスも大変な連中を敵に回したものだ)と思ってしまった。
 そういう人たちだから潜入工作員に選ばれたのだ。
 無辜の人々が乗っているフェリーを爆破した件は、ノルウェー人レジスタンスなのに、そこまでイギリスの命令に逆らえないものなのかと驚いた。
 失敗したことにしちゃう手もあったし、隣人や家族を手に掛ける可能性すらあったから、投降してもしかたのない状況に思われた。イギリスに一緒に逃げた人がいて、人質にとられた気分だったのかもしれない。

 神風については、アメリカ人がその脅威を大きく語っていることが印象的だった。本当に脅威だったのか、「自分はこんな危険を潜り抜けてきたんだ」と自慢したいところもあるのか。
 とりあえず57隻の戦艦を撃沈は嘘である。アメリカの生産力でも、さすがにそれは……こんなコテコテの翻訳ミスをした奴は誰だ!?
 甲標的が間に挟まっているのは、一応生還を考慮した無謀な作戦があったことを示したうえで、神風特攻の助かる見込みのなさを印象づけたかったから?
 鹵獲された甲標的がアメリカ国内での宣伝に引き回されたことを知って、あの作戦全体への評価に影響を受けた。

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ナショナル ジオグラフィック 第二次世界大戦 歴史に埋もれた真実 [DVD]
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シルクロード憧憬 マルコ・ポーロ 遙かなる東方への旅

 ナショナルジオグラフィック。
 ナショナルジオグラフィック協会の写真家マイケル・ヤマシタ、雲南で豚の生肉を食う。いくらなんでも危険行為すぎる。現地の人が健康そうだから、自分も食べるって理屈は、日本人などしか海藻を分解する能力がないことから考えても危険である。
 ただし、旅行先で現地住民に勧められたときに、現地住民側がそういう背後関係を分かっていないとトラブルを招きかねない。究極の選択を迫られる場合もあるだろう。

 マルコ・ポーロについては中国に行った説と行かなかった説をぶつける形で話が展開している。
 だが、行った説を後押しするのは旅行カメラマンで、行かなかった説を後押しするのはイギリスの学者だ。疑似的な議論を成り立たせる関係が揃っているとは言い難い。
 個人的にはマルコ・ポーロが中国に行かなかった説があることそのものに驚いてしまった。それほど自分の中では事実と化していた。
 言われてみれば怪しいし、前述したナショナルジオグラフィックのやり口からも行った説の心証が悪化した。ただ、マルコ・ポーロが描かなかったのは当時の人にとって常識すぎたからの可能性はある。そういう効果で、よく大事な日常の情報が抜け落ちる。
 彼の場合は海外から来た人間なので、当然のことでも驚きをもって描写してくれそうではあるのだが……旅人の残す記録が旅人の出身地だけじゃなくて、旅先の人々にとっても大切なことは間違いがなかった。

 中国の珍しい風習として鵜飼いが紹介されていた。日系人のマイケル・ヤマシタ氏は日本にもあることを知らない?鵜が飲み込めないほど大きな魚をくわえていて、漁師がそれを取っている様子がおもしろかった。

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ナショナル ジオグラフィック シルクロード憧憬 【写真集2冊+DVD2枚】
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ユダの福音書〜イエスと”裏切り者”の密約 ナショジオ

 モロッコでスピノサウルスの化石が追跡されたごとく、エジプトで古代の福音書がナショナルジオグラフィックによって捜索される。
 パピルスに書かれた「ユダの福音書」は初期キリスト教におけるグノーシス派の考えを示していた。初期には4つの福音書だけではなく、30もの福音書があったとのこと。名前だけ出てくるトマスの福音書も気になった。

 しかし、ユダがイエスの指示通りに、彼を「肉体の衣」から解放したなら、なぜ自殺する必要があったのか。そこはユダの福音書に説明してほしいところだ。
 もっとも、裏切った時点で物語を終わらせているらしいので、ユダの福音書におけるユダの末路はわからない。予言者の言葉通り天国に行けたはずではあるが。

 この映像ではユダの首吊りを再現するシーンが繰り返し流されていて精神衛生的に厳しいものがあった。自殺報道のガイドラインェ……。
 ユダとユダヤ人が同一視されて後世の迫害につながったことは、指摘されているようにイエスや他の使徒もユダヤ人であることを考えれば、理不尽である。
 名前の類似性という小さな事に引っ張られた感じもするのだった。

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ユダの福音書 イエスと“裏切り者”の密約 [DVD]
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