アテネ 最期の輝き 澤田典子 講談社学術文庫
2024.03.16 Saturday | by sanasen
主人公はデモステネス。カイロネイアの戦いでギリシアがマケドニアの支配下に入ってしまって以降のアテネの政治的動向を描いた一冊。
ヒストリエで活躍したフォキオンの最期も知ることができる。最後まで人材は揃っていたところは流石に大国と言うべきか。その方向性が揃わないのは政治的な事情もあり、多様性を確保する意味ではマイナスばかりでもなかった?
カイロネイア以後のアテネは力が内側に向いて、民主政を高めることに費やした。敗戦の経験を活かして、出来る範囲で軍制をマケドニアに対抗可能な方向に発展させようとは誰も考えなかったのだろうか。
仮にそうしてもギリシア全体で足並みを揃えないと戦力的に厳しいのはありそうだが、そうなると外交になっちゃうな。ラミア戦争での展開を考えれば海軍だけでも何とかなっていれば……。
当時のアテネはストラテゴスと政治家の分業が進んでいて、両方をこなしている実力者がフォキオンだけだったのも影響がありそう。そのフォキオンはマケドニアには勝てないと消極的だったみたいだし。
カイロネイアのときもラミア戦争のときも、アテネの城壁を頼りに籠城戦をしようと考えない様子なのもペロポネソス戦争との違いに思えた。疫病でペリクレスを失った後遺症なのかなぁ。ラミア戦争の場合は海軍が敗れたうえでの籠城戦には期待できなかったのかもしれない。
ヒストリエで活躍したフォキオンの最期も知ることができる。最後まで人材は揃っていたところは流石に大国と言うべきか。その方向性が揃わないのは政治的な事情もあり、多様性を確保する意味ではマイナスばかりでもなかった?
カイロネイア以後のアテネは力が内側に向いて、民主政を高めることに費やした。敗戦の経験を活かして、出来る範囲で軍制をマケドニアに対抗可能な方向に発展させようとは誰も考えなかったのだろうか。
仮にそうしてもギリシア全体で足並みを揃えないと戦力的に厳しいのはありそうだが、そうなると外交になっちゃうな。ラミア戦争での展開を考えれば海軍だけでも何とかなっていれば……。
当時のアテネはストラテゴスと政治家の分業が進んでいて、両方をこなしている実力者がフォキオンだけだったのも影響がありそう。そのフォキオンはマケドニアには勝てないと消極的だったみたいだし。
カイロネイアのときもラミア戦争のときも、アテネの城壁を頼りに籠城戦をしようと考えない様子なのもペロポネソス戦争との違いに思えた。疫病でペリクレスを失った後遺症なのかなぁ。ラミア戦争の場合は海軍が敗れたうえでの籠城戦には期待できなかったのかもしれない。
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