<< カラー自然ガイド 鉱物-やさしい鉱物学- 益富寿之助 | main | 熱管理士試験講座1〜熱管理概論及び法規 省エネルギーセンター >>

興国の楯 通商護衛機動艦隊

 通商路の維持に関心のない「海軍から日本の通運を守るため」逓信省を中心とした各省庁や陸軍が設立した通商護衛艦隊の誕生と初陣。
 ほとんど007のなかの登場人物といえる北島正則やおそろしく濃いキャラ新保・横槍コンビの単独攻撃がとてつもない戦果をあげてしまっているのは「そういうもの」だ。あまり深く考えてはいけないのだろうが、行動が基づく計算自体は慎重に行われたものだから、一定の整合性はある――ルーデルという現実の超人がいるからなぁ。
 通商部隊の設立によって民間に眠る「ルーデル分」を濾し取ったと考えればいいのかもしれない。

 この世界の海軍は通商機動護衛艦隊や陸軍部隊を搭載した輸送船団を囮にするなど鬼畜の極みな行動にでており、はっきりいってアメリカ軍よりも「敵」と認識できる面がある。戦果まで横取りしてくるから本当にタチが悪い。
 通商部隊を対照として組織と人間の関係を悪い方向から描き出している気がする。そんな戦いに巻き込まれて競うようにボコボコにされてしまう米軍こそいい面の皮だ。
 ミッドウェーで空母4隻が失われてしまっても、帝国海軍軍人の意識がいい方向にばかり変化するとは限らないことも示していて寂しい……。


 あと、ARIAネタには笑ってしまった。猫を社長と呼ぶことで輸送兵を下に見る軍の意識を皮肉る裏もあったりして。

林譲治作品感想記事一覧

興国の楯
興国の楯
カテゴリ:架空戦記小説 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 23:45 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/1000
トラックバック