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帝国大海戦2〜勝利の方程式 伊吹秀明

 キンメル長官率いるアメリカ海軍の進行作戦はキング作戦部長によって「計画的頓挫」を強いられた。これによって日英同盟とアメリカの戦いはガードを固めながら相手の隙をさぐりあう段階に移行する。オランダ海軍の影は急速に薄くなっていく……予備兵力もないし、いたしかたないところではある。

 太平洋の戦況がそんな感じで推移している一方で地中海戦線はフランス海軍が意外と激しい動きをみせてくれていた。まぁ、結果だけをみれば新造戦艦が旧式戦艦に勝った非常に順当なものといわざるをえないのだが、順当な結果が出るほどフランス人がしっかり戦ったことが印象的だった。
 巻きこまれ適当に波間に消えたイタリア戦艦にも合掌……ムッソリーニにしてみれば生贄に捧げたような感覚だったかもしれない。もうちょっと戦い方はあったはずで、後方だけの責任ではないけれど。

 派手な海戦が展開される裏側で、かなり緻密な人物描写が行われているのもおもしろい。
 その筆頭はキング作戦部長であり、見事に前線と後方を繋いでいた。アメリカ海軍の出世におけるトリビアも興味深かった。作戦部長の場合はむしろ成績が悪くなければなれないかのようだ……。
 比較的に日本側の人物描写は薄かったりしたが、角田覚治のように放っておいてもキャラの立つ人物は大勢いるし、若手のオリジナルキャラが踏ん張っている。

 余談ながらコントラストを露悪的なまでに強調した表紙が、個性的でよいね。挿絵はかなり普通なのでギャップを感じる。

帝国大海戦 2 (ノーラコミックス 歴史群像コミックス)
カテゴリ:架空戦記小説 | 22:51 | comments(0) | trackbacks(0)

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