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異形の惑星 系外惑星形成理論から 井田茂

 1995年のペガサス座51番星におけるホットジュピターの発見からはじまった嵐のような系外惑星ラッシュに惑星形成理論が多大な刺激を受け、新しい考えが次々と生まれてきたことを理論研究の最前線に立つ楽しく紹介してくれる科学の読み物。
 まだまだ未確定な部分は多いが、それだけに今まさに発展しようとしている分野の熱気を感じることができた。説明の多様なところがかえって楽しく、素人判断をあれこれ働かせるのもいい。
 ジャンピング・ジュピターなどなどネーミングにも遊び心がある――スリング・ショットはいわいる「パチンコ」の事ではなく、頭の上でグルグル回して接線方向に石つぶてを飛ばす紐状の道具の方をいっている気がした。

 観測と理論が補い合っている天文学の性質や、太陽系を元にして生みだされた過去の理論が系外惑星にも応用可能だったりする事など興味深いことが盛りだくさんで宇宙の奥深さが伝わってきた。
 没頭してしまう理由が自然と分かってしまう。

 最後は地球のような惑星が存在する可能性についてのお約束的な計算が行われていたのだが、それぞれの独立性・従属性を考慮する事でかなり大きな違いが生まれてしまうことが刺激的だった。
 ああいう計算は本当に水ものだなぁ――文明発生の確率まで突き進むのは茶番のような気がしてきた。電波SETIをやるためには考えざるをえないのだろうけど。


 そもそも太陽系を模範とした惑星系の概念が突き崩されたのに地球型の生命のありかたに拘る必要があろうか?という、そこまで発展させると悪趣味な気もする意見さえ浮かんできてしまうのだった。
 宇宙に地球に似た星や生命が満ちているかは分からないが、興味深い謎が満ちている事は間違いないようだ。

異形の惑星―系外惑星形成理論から (NHKブックス)
異形の惑星―系外惑星形成理論から (NHKブックス)
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