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帝国大海戦8〜激浪の果てに 伊吹秀明

 ハワイ沖における一大決戦は連合艦隊の辛勝にすぎなかったが、政治的に考えた場合、位置が問題だった。ということで、動揺するアメリカは大統領選挙の結果によって戦争を失ってしまう。あまりにも巨大な国家らしいエネルギーの浪費っぷりといえるかもしれない……。
 パナマ運河への攻撃が成功したことも非常に大きかっただろうなぁ。

 しかし、流れが停戦に向かってもすべての慣性が死んだわけではなく、そもそも戦争が起こった最大の理由だった北アフリカにおける戦いをめぐるカサブランカ沖海戦、そして往生際が悪いにもほどがあるアメリカ太平洋艦隊の面々がしかけてきた第三次ウェーク島沖海戦が収録されていた。
 決して平和な時代がこないことを予感させるまとめ方だったといえる。この様子では核兵器もどこかで使われることになってしまうかもしれない。
 史実に比べれば圧倒的に少ない人的被害で終わったことを喜んではいるものの、今後のことを考えると必ずしも手放しで褒められる国際状況ではないようだ。まぁ、そんなものか。

 ハワイ沖海戦において今まで目立ってきたキャラクターが日米そろって軒並み討ち死にしたのが悲しかった。最後の最後には石井まで……キャラをよく殺すお方だ。
 そういえばスプルーアンスさえ戦死してしまっていたか。いっそアーネスト・キング長官も戦闘で死ねれば幸せだったのではないか。アメリカが勝利した史実においてすら幸せになれていないシャープ・エッジにそんなことを思ってしまう。
 そんななか文句なしに栄光をえたのは、他の架空戦記では活躍の珍しい古賀峰一連合艦隊司令長官であったという。やっぱ異様な話を書く作者だわ…。

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帝国大海戦 (8) (歴史群像新書)
カテゴリ:架空戦記小説 | 12:24 | comments(0) | trackbacks(0)

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