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群雄戦国志2〜激突!中国血戦 尾山晴紀

 毛利征伐の徳川軍を追って迫る石田三成の東軍がついに家康を視界に捉える。中国を舞台に東西をいれかえた決戦の火蓋が切って落とされた。

 ともかく福島正則が大活躍で戦場でもコメディでも存在感を誇示し続けていた。なかなか愛される御仁である。彼と比べることで加藤清正がまともに見えてしまうが、そうでなければやっぱり過激派なんだよなぁ。
 戦闘がなくても諸将のやりとりが面白いので、勢いを持って読み進めることができた。ただ、秀忠の周辺はちょっといかんね……関が原の上田城攻防戦をオマージュした戦いで、ギスギスしまくっている。
 他にも家康の息子たちには問題が多くて三河武士の偉大さを相殺するだけの働きをしてくれていた。おかげで徳川の天下そのものが失われつつあるのだから皮肉な話だ。

 家康の首級を狙った決戦は真田昌幸の謀略よろしきを得て――本多正純もうちょっときばれ!――いいところまでいったのに、とんでもないどんでん返しで仕切り直しを余儀なくされそうになっている。
 違う見方をすれば2巻でまとめることもできるようにプロットを組んでいたことが想像できた。これは巧妙な手段であるが、引き伸ばしのやりかたがパターンになる危険がある点で注意が必要かもしれない。
 人物の広がりはともかく、合戦の純粋なおもしろさで言えば水入りのしない2巻完結がいちばんということにもなりかねない。まぁ、このシリーズの場合は石田三成のキャラクターが何よりも重視されるところなので延長戦を素直に喜んでいるのだが。

 そういえば豊臣秀頼の動向も気にかかるな。

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群雄戦国志〈2〉激突!中国血戦 (歴史群像新書)
群雄戦国志〈2〉激突!中国血戦 (歴史群像新書)
カテゴリ:時代・歴史小説 | 18:57 | comments(0) | trackbacks(0)

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