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戦国将星伝1〜復仇の鬼 吉本健二

 関が原の合戦が終わっても戦国はまだ終わらない。
 石田三成が家臣たち、とくに島左近に託した事後策が炸裂して九州の動乱は続き、偶発的に大阪城でも合戦が起こってしまう始末とあいなる。家康は戦後処理に失敗したのだった……民衆にとってはいい加減にしてほしい思いもあるだろうなぁ。

 九州での合戦が続いて、ついには黒田如水が大名たちをまとめる立場にまでなりあがってしまうのはともかく、大阪城で福島正則を先峰とした豊臣軍と徳川軍の殴り合いが行われたのにはたまげた。
 本丸と西の丸の狭い間に十万近い兵力が展開しての白兵戦には、常軌を逸した迫力があった。京都を巡る応仁の乱みたいな空気さえそこから感じてしまう。

 さらに強烈なのは島津の追討に向かっていた徳川秀忠が、第二次上田合戦での焦りから無茶な命令を頻発して、ついには討ち死にしてしまったことだ。
 天下人の跡取りが死去したことも大きいが、3万以上の軍団が氷解して、毛利氏に小早川秀秋までもが西軍についてしまったのは限りなく大きい。如水老のように徳川への報恩を超えた野心を抱いた武将もいるし、続きの気になる状況だ。
 しかし、最後に真田をもってこられたのには、食傷気味になった。まったく猫も杓子も……。

 あと、戦装束や家紋に気を配り、なかなか機知のある描写も印象的な作品だった。

戦国将星伝〈1〉復仇の鬼 (歴史群像新書)
戦国将星伝〈1〉復仇の鬼 (歴史群像新書)
カテゴリ:架空戦記小説 | 19:49 | comments(0) | trackbacks(0)

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