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帝国の危機2〜本土上空攻防戦 林譲治

 大規模な攻撃は行えないが、政治的に派手な攻撃を求めていたアメリカが日本本土空襲をしかけてくる2巻。神風アタックほどは巧くいかなかったが、日本の組織に動揺を走らせるには十分だった。
 問題はその動揺が組織改良の方向に有効活用されていること。アメリカにとっては予想だにしなかった反応なのだろうが、元々の組織が悪ければ良い方向に行くのも必然なのかもしれない。なにせこの世界の日本には中央情報局があるからなぁ。

 まぁ、いかに政治的判断をしないとはいえ、渡す情報の整理をはじめるだけで大きな政治的意味をもってしまうのだ。戦後に渡っても外務省のように腐敗せずにやっていけるかは心配なところである。久遠時内務大臣のこれぞ全体主義といいたくなる気持ち悪い動きもあって、帝国にとって破滅的な戦争を次のものに先送りするのがやっとかもしれない。
 失われるものを考えると、その「やっと」は大きな「やっと」なのであるが……。

 陸軍の師団新設を使った人気取りや、公共事業の視点から見た戦艦大和建造など、あいかわらず恐ろしい要素があった。それが日本全体を豊かにする方向に働いているのだから、林先生は何事にも正負両面の作用があるといいたいのかもしれない。

 あと、前部に三連装砲塔2基、後部に連装砲塔2基を搭載したこの世界の大和級を正面からの構図で表紙にするのはズルイと思う。

帝国の危機1〜予期せぬ戦争感想
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帝国の危機〈2〉本土上空攻防戦 (アスペクトノベルス)
カテゴリ:架空戦記小説 | 17:36 | comments(0) | trackbacks(0)

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