<< 帝国の危機3〜ハワイ・ミッドウェー海戦勃発す! 林譲治 | main | 帝国の危機5〜死戦の果てに 林譲治 >>

帝国の危機4〜米本土強襲作戦! 林譲治

 ついに真珠湾のあるオアフ島に上陸する日本軍。そこから分派された三川艦隊はアメリカ本土砲撃を目指しさらに東進するのであった。
 おそろしく強引な作戦だが、それを行えるところまでそこそこリアルに持ち込んだだけでも驚きだ。いちおう片道前提の作戦ではなかったわけで、日本がここまでイニシアチブを握ってきたことを感じる。

 しかし、やっとはじまるアメリカ海軍のターン。
 勝利に驕るといっても作戦行動中にあそこまで劇的に変化するものとはいささか信じがたい気がしたのだが、史実も現在も信じがたい行動に尽きないのが日本の組織の習いか。新聞の統制はまだだけど、海運会社が興国海運に統合されてしまっているように、より画一化の進んだ世界だから悪い反応も画一的にでるのかもしれない。
 久遠寺内務大臣の計画は、ひとりの死が全体の死になってしまう点で、生存のため国家機能におそろしく矛盾していた。超現実的でSFちっくな発想が、この時代にやられると不気味以外のなのものでもないことを確認させてくれたのは良いんだが……長く付き合うのは精神的にキツイ。

 すでに停戦の希望がみえてきたと同時に、その後の日本が必ずしも素晴らしいものではないかもしれないということも見えてきてしまった。それでも戦争が終わらせられるなら幸福なほうと考えるのか、妥協せずによりよい方向を目指していくのか。
 問われはじめている。

林譲治作品感想記事一覧

帝国の危機〈4〉米本土強襲作戦! (アスペクトノベルス)
カテゴリ:架空戦記小説 | 22:14 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 22:14 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/1194
トラックバック