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修羅の波濤5〜愚行の島 横山信義

 グアム島がアメリカ軍にとってのガダルカナル島となって、著しい戦力の損耗を招く。
 実際にこんなことが可能なのか確信がもてないのだが、状況をそっくりひっくり返してみせられた風景には興味深いものがあった。少なくとも日本よりミスの少なかったアメリカも、無謬であったわけではない。
 そのことも忘れないでおいた方がいいのかもしれない。

 立場逆転がもっと皮肉に効いているのは、愚島の戦いよりも、マラッカ海峡の戦いであったかもしれない。よりにもよって捷一号作戦で恐ろしい挟撃を受け、殲滅された西村提督にイギリス東洋艦隊殲滅の役割を負わせるとは……。
 旧式戦艦同士の砲撃戦が地味に熱かった。

 アメリカとの最新鋭戦艦同士の砲撃戦では、めずらしく戦艦陸奥が活躍している。大和がまあまあでも、戦艦武蔵が酷い苦戦を余儀なくされるのはお約束に近い出来事かな(練度を思えばそれが自然だし)。
 そして、呆れるほど沈まない。

 激しい戦争の裏では講和に向けて歯車が準備運動を開始している。
 枢軸の同盟国は当然として、海軍や陸軍のなかにも足を引っ張ろうと画策する連中が跋扈している状況は面倒だ。それがどんな事態を引き起こすかについては1巻の冒頭ですでに提示されているわけで、みていて辛いものがあった。

修羅の波濤〈5〉愚行の島 (C・NOVELS)
カテゴリ:架空戦記小説 | 21:43 | comments(0) | trackbacks(0)

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