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修羅の波濤6〜遥かなる環礁 横山信義

 日本海軍による反撃のターンがはじまった!しかし、それは大いなる自滅への道へ踏み出すものでもあったのかもしれない。トラックを守るアメリカ軍の堅固さがそう感じさせる。
 拠点の距離の問題もあって、やはり攻める側は不利なのだが、さりとてひたすら頭を下げて守ってばかりいても講和へのきっかけをつかむのは難しい。軍事的ではなく外交的な成果をえることの厄介さが日本軍の戦略を制限していた。
 もっと自由な発想で、搦め手から勝利を繰り返すことを積み重ねていければ理想的なのかもしれないが、まぁ真剣に講和を求めているだけでも大したものだ。

 日本の戦艦部隊が一方的に叩かれたのを含めれば1巻に三回の海空戦が描かれておりボリューム感があった。
 陸奥が残念なことになったのは、艦がもつ宿業だろうか……戦後まで生き残った長門の実績はなかなか覆せない「キャラ付け」になってしまっている。アメリカ海軍側でもエンタープライズは生き残りやすく――サラトガはまぁ…この作品だとかなり粘った――雪風に至っては真面目に考えるのもバカらしくなるくらいしぶとい。
 そんなことを考えていたらマラッカ海峡で潰されたウォースパイトが憐れでしかたがなくなって来た。

 某派閥側の人間だと分かった途端に負けフラグを立てた高木提督には苦笑させてもらった。彼我の戦力差を理解できていないわけで、無能に繋がるのも無理はないが、実にわかりやすいなぁ。

修羅の波濤〈6〉遙かなる環礁 (C・NOVELS)
カテゴリ:架空戦記小説 | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0)

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