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邀撃マリアナ海戦2〜絶対防衛艦隊出撃 伊吹秀明

 アメリカの大艦隊がマリアナ沖におしよせ戦機は急速に熟していく。
 日本軍は何度も危うい状況に陥りながらも、かろうじて戦力を蓄えてついに研いだ牙をスプルーアンスの艦隊に突き立てる機会をえるのであった。

 樋端作戦がだんだんと形をもっていき、対立する作戦を押しのけていく様子が楽しい。最初の段階から準備が整うのを見てきたゆえの効果であろう。我が子をみるような気持ちになってしまう。
 他の作戦を計画した人間にとっては、その作戦こそが同じような我が子であったことも忘れられないことなのだが……けっきょく、感情に囚われてはいけないんだった。

 対立する立場になった源田実がボヤいていた源田艦隊などと言われることの怖さが興味深い。やはり責任は将官が持つべきだよなぁ。人事がどうしようもなく歪んでしまっていたのを感じる――初期には実質的な指揮を新しい時代に対応できる若い士官にまかせられるメリットもあったのかもしれないが。
 人事の歪みはその後も鼓武参謀たちを追っていて、古賀連合艦隊司令長官の後任をめぐる騒動には呆れてしまった。それでもなんとか樋端作戦の決行にもちこんだ主人公たちの手腕は大したもの。

 あとは作戦そのものが大したものであることを祈るのみ。

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邀撃マリアナ海戦〈2〉―絶対防衛艦隊出撃 (C・NOVLES)
カテゴリ:架空戦記小説 | 22:23 | comments(0) | trackbacks(0)

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