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戦国大合戦記1〜小牧山包囲陣 吉本健二

 1巻を読み終わる直後まで戦国大「谷」戦記だと思い込んでいた――大谷吉継があまり活躍しないから変だと思っていたんだ!というか、我ながら頭が悪すぎるよ。
 そんな変な思い込みのせいで、最初に存在を示唆されていた「歴史改変の仕掛け人」の正体についても、余計に幻惑されてしまった感がある。なかなか明かされないその人物をじりじりしながら予想するのが愉しかった。

 ただ、秀吉も家康も鈍感過ぎた気がしないでもない。特に家康はいくらなんでも上手く進みすぎだと思わなかったんだろうか?小牧山に封じ込められた窮状のせいで、ポジティブなことは無批判に受け容れてしまう状態だったのかもしれない。

 作品の特色としては、けっこう具体的な計数をだしてくることがあり、石田三成が小牧山を水没させるには750億俵の土俵が必要だと試算したくだりには笑ってしまった。他にも工事に必要とされた米や金を出していて、土木的な興味深さがあった。
 三成とか秀長とか裏方っぽい人物の扱いが結構いいのも独自性をだしてくれている。それでも三好秀次は残念な後継者扱い……まぁ、実績からも展開の必要性からも、そうなりがちなんだろうなぁ。

 頭脳派が輝く裏では、三河武士もちゃんと三河武士をしていて、変態的とも言える根性で水攻めを受けた小牧山で耐え忍ぶ様子が「無駄に」勇ましかった。さすがは三河武士!

戦国大合戦記〈1〉小牧山包囲陣 (歴史群像新書)
カテゴリ:時代・歴史小説 | 19:13 | comments(0) | trackbacks(0)

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