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蒼海の尖兵外伝1 横山信義

双胴の決闘者
 満州事変でボロ負けして権威を失った日本陸軍によるP38ライトニングの採用試験を描く短編。爆発の一度もないスマートな1対1の空戦がいくつも展開される。そんな模擬空戦もたまには良いものである。
 ただ、P38が鮮やかな空戦描写に向いているかといえば……?やられやくならともかく、主役だと厳しい感じがした。
 もちろん実際にやっている人々にとっては兵器としての戦闘力だけが問題なのだが。

ティーガー強奪
 エジプトで日本軍に鹵獲されかけたティーガーをめぐる戦い。撃破したもう一台のティーガーから履帯をぶんどってニコイチにするオチかと思っていたので、普通に処分したのにはガッカリした。
 まぁ、戦いの空しさを描くことが優先されたならしかたない。

闇の猛禽
 九十六式陸攻の発展系哨戒機「東海」が戦う短編。クレタ島がまるでガダルカナル島のようになっている様子が分かる。
 輸送任務に使われるイタリア海軍の水雷戦隊に同情した。水雷戦隊だからこそまだしも勇ましく戦えている感じもするのだけど……。

「フッド」撃沈指令
 インド洋で座礁したフッドを自由イギリス軍の象徴として利用しようとする日米軍とドイツ軍Uボート部隊の戦い。護衛の主体がアメリカ軍であるせいか、Uボートを応援してしまっていた。結果にはわりと満足した。
 結果から考えて最初からフッドの足かせを利用してアメリカ海軍を攻撃することを主眼にしていたら、展開は違っていたのではないか。ドイツ軍上層部の指令はストレートすぎた。

横山信義作品感想記事一覧

蒼海の尖兵〈外伝1〉 (C・NOVELS)
蒼海の尖兵〈外伝1〉 (C・NOVELS)
カテゴリ:架空戦記小説 | 21:13 | comments(0) | trackbacks(0)

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