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旭日の鉄十字 インド洋大海戦・上 三木原慧一

 開口一番、三木原口調(ミッキーマウス)全開の戦闘描写があったと思いきや――後半は山本五十六やアドルフ・ガランド、ウィリアム・ハルゼーなどそうそうたる面々を集めてのトンデモどたばたメイドスキー喜劇が展開されてしまった。
 折り返しあらすじの「二人は日独英米を巻き込んだ大芝居を打つのだが……」が文字通りの意味で大芝居だとは思わなかったよ。

 ナチの描写などを見ていると、三木原先生が描きたいものは架空戦記小説の枠から外れていっているような――でも第二次世界大戦期という時代はもっとも合っているような、不思議な感覚になる。架空戦記小説の枠自体が、広がって受け止められるなら、それが一番なのだろう。
 とはいえ、あんな幕引きでは上下巻同時発売にされて当然だよ。

 メイドスキーの「演出者が鬼のように豪華な三文芝居」が、近親相姦や同性愛をあつかっている点で、あの世界のナチを揶揄する諧謔劇が、同時にこちらの世界のナチをあげつらっているように感じられてニヤリとさせられた。
 ホント、「完璧」しか認められない心の狭い社会にはなってほしくないものだ。

 そんあ複雑な思いを脇におくと、やっぱりバカ笑いできてしまうのも、全体主義もメイドスキーなのだった。障子紙も好きらしいっすよ。

三木原慧一作品感想記事一覧

旭日の鉄十字 - インド洋大海戦 上 (C・NOVELS)
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カテゴリ:架空戦記小説 | 21:59 | comments(0) | trackbacks(0)

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