<< 旭日の鉄十字 インド洋大海戦・上 三木原慧一 | main | あたしが兄貴に人生相談なんてするわけがない/堕天聖の追憶 伏見つかさ >>

旭日の鉄十字 インド洋大海戦・下 三木原慧一

 裏表紙で爆沈している戦艦のイラストがとても不吉な下巻は当然のごとく海戦がメイン。
 菊の御紋がついた戦艦が、敵を沈めている姿なのだから普通の戦記小説なら特別に嫌な予感なんて感じなかったと思うのだが――しっかり描写をされた人間が死ぬのは一定の辛さがあるけれど――辛くてしょうがないのは、それだけ自分もマダガスカルの結婚式に感化されたってことなのだろう。

 単純に自分たちの栄達を追いもとめることのできるミッチェルやルメイの姿が異様にうつってしまう異常な戦場であった。
 そもそも戦争そのものが異常なのだと言われてしまえば、その通り。

 インド洋での戦いがイタリアの火事場泥棒で決着して、日米は戦いの姿勢を徐々に変えはじめる。次の戦争のための停戦というのは厳しいが、ナチのやっていることを知りつつ手をこまねいているのも考えものか。
 山師として登場したかに見えたロング大統領がまともな大統領に見えてしまうのが不思議。法にうるさい上に、比較対象がマッカーサー副大統領であるおかげか。


 特別な機体に特別な燃料を供給して、特別な兵器で戦わせるやり方はいつもどおり。魚雷の炸薬量をわざわざ1割増やすなど、軽く偏執狂的だ。
 そんな作品ばかりでは困るが、設定はしっかり変態しているし、中にはこういう作品があってもいいとは思う。

三木原慧一作品感想記事一覧

旭日の鉄十字 - インド洋大海戦 下 (C・NOVELS)
旭日の鉄十字 - インド洋大海戦 下 (C・NOVELS)
カテゴリ:架空戦記小説 | 22:01 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 22:01 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/1400
トラックバック