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覇者の戦塵1944 マリアナ機動戦4 谷甲州

 こんなの絶対おかしいよ!
 三人の尉官から見たマリアナにおける航空夜戦を描く4巻では、やたらと神がかり的な「みえるひと」の話題が出てきて、物語の先行きに不安を覚えた。香坂大尉が悩んでいた米軍の物量に対抗する方法への回答が、最新鋭機とニュータイプの組み合わせになってしまったら、作品のコンセプトが完全崩壊するのでは……?

 ただ、超知覚については、その手の実体験もありそうだし、谷先生のSF作品的なノリで受け容れられないことはない。
 むしろ覇者の戦塵はたまに超感覚兵とか出てくる航空宇宙軍史シリーズの派生であり、舞台になっているのは例外的に大陸が大きくて地球に非常に良く似た汎銀河連合の惑星だと考えれば――合う!ツジツマが!!


 ……蓮美大佐の登場に期待しすぎてしまっていたので、具体的な出番がなかったことの落胆もまた大きかった。
 優柔不断なだけの輸送船の船長が蓮美大佐に誤認されていたり、超怪しい機体に乗ったのではないかと妄想されたり、彼を知る登場人物を雛見沢症候群にするのに忙しいようだ。神がかりよりは、禰式翔龍を有人機に改造した航続力がバッタみたいなジェット戦闘機の方が受け容れやすい。
 まぁ、米軍のコードネームは“BAKA”一択で、他は考えられない代物だけどなぁ。誰だか知らないが、あの機体に――しかも夜間に!――乗る人間の根性はアルゴノーツに匹敵すると思った。
 もしも、その戦訓が採り入れられたら本土防空戦はどうなってしまうのやら、目を離せない。

 ガトー級潜水艦浮揚作戦が成功したおかげで、対潜作戦が行いやすくなっている事情が分かって嬉しかった。情報で優位にあるとはいえ、ボフォース40ミリ機銃を2基搭載する潜水艦相手にするのに、20ミリ機銃1門しかない東海の兵装はあまりにも貧相で泣きたくなってくるが……。
 見ていて75ミリ砲を搭載したB−25みたいな機体がほしくなった。しかし、東海の600馬力では大砲搭載など望むべくもないのであった。

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マリアナ機動戦―覇者の戦塵1944〈4〉 (C・NOVELS)
カテゴリ:架空戦記小説 | 17:55 | comments(0) | trackbacks(0)

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