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名貴石宝石図鑑 崔文智

 中国で出版された宝石図鑑(貴石ふくむ)。
 文章はほとんど読めないが、写真が豊富なので、照合することで各宝石の中国名をおおよそ把握することができた。エメラルドを祖母緑とよぶことは一度おぼえたら忘れられない。
 産地名はさらに苦しく、当て字になる漢字がそもそも知らないものなので、地図をつけてほしいと思ってしまった。

 宝石そのものは単品のグレードよりも加工の精緻さで勝負してくる作品が多かった。中心となる宝石の美しさを引き出すために周囲を飾るタイプが多い日本の宝石とは対照的だ。水晶で造られた千手観音像を見たときは眩暈がした。
 実物を入手したら、職人が作品をつくるために費やしたのと同じ時間は眺めなければいけない気分になるのではないか。翡翠や和田玉の色が変化するところを巧く利用した作品も見事だった。でも、翡翠の白菜には笑った。

 反面、あまり良い石が使われていないと感じることも、しばしば。透明度が低く、色が濃すぎると感じる宝石でも普通に載っている――好みの違いがあるのかもしれない。
 もちろん優れたものも多くあって、まさに琅かんと思わせてくれる翡翠のブレスレットには衝撃を受けた。翡翠以外では、スターの出る宝石が好まれている雰囲気があった。ダイアモンドの扱いは比較的ぞんざい――プロパガンダを受けていないおかげで正当に評価されているだけか?

 ラストに葡萄石(むろんカボッションカットされて台座に嵌められた)を持ってくるセンスが最後まで衝撃を与えてくれて、楽しかった。

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