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金・銀・銅の日本史 村上隆

 地表面でも天然に金属状態で存在することがあるため、人類との古い付き合いを誇る貴金属たち。彼らと日本人の関わりを工房遺跡の発掘資料や現代に伝わる作品の姿から年代を追って描いていく。

 古来利用されてきた銅の合金といえば青銅が一般的にすぐ思い浮かぶけれど、アンチモンやヒ素、鉛などが混ざったものも試行錯誤されてきたことが分かり、新鮮だった。最終的には亜鉛の混ざる黄銅が現れてくる流れがつかめた。

 金については古代での金糸の作り方、ナノテクノロジーと見間違えるばかりの微細な職人技に驚いた。叩いて延ばすことのできる性質が構造に与える影響はやはり大きい。
 江戸時代になってからの煮ることで色を出す技術も驚嘆ものだ。あるいは色揚げという技法で小判の表面のみ金の純度を高めるなどおもしろく凄い技の話が満載されていた。

 鉱石を金属にする技術よりも、金属を加工する技術が先行した独特の環境下で発達した日本の貴金属加工技術。その歩みを知ることで、これから行く先も考えられるようになった。

金・銀・銅の日本史 (岩波新書)
金・銀・銅の日本史 (岩波新書)
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