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図説「史記」の世界 山口直樹・写真・編/益満義裕・文

 豊富すぎる写真のおかげで史記に描かれた中国の大地を、旅する気分になれる本。
 農村部にも普通に旅していて、撮影の苦労は美しい写真からは想像もできないほど。墓と伝わっている場所がたくさんあって、そのうちの一つを写している例が何度もあった点は、かえって歴史の古さを感じた。
 それでも確かに歴史的場面の場所が写されている写真もあるわけで――項羽と劉邦――が対陣した場所など、そのことに感動を禁じえない。現地に足を運ぶことができれば、もっと感動するのではないか。

 文章は紙でも数十センチにおよぶ史記の内容をうまくまとめていて、おさらいの役に立った。
 老子の言葉「大国を治むるは小鮮を烹るがごとし(国の政治は小さな魚を煮るようなもので、手を加えすぎると魚が崩れてしまう)」を初めて知って、気に入った。いまの政治家に意識してほしい言葉であるが、全てが加速している状況では難しいか。
 古代ローマ人の政治はこの点では老子から及第点をもらえる気がする。そして、秦帝国は思いっきり小魚を崩した例かもしれない。煮こごりの中から漢帝国が生まれてきたわけだ。

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