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アメリカ歴史地図 マーティン・ギルバート/池田智

 アメリカ合衆国の一色刷り歴史地図集。色分けで多くの情報を載せられないかわりにテーマを細かく分けて多くの地図を収録している。そのため、一つ一つの地図が簡潔で見やすく、すんなりと頭に入る。
 地図を追いかけていくことで、アメリカ合衆国が東から西へ、しまいには太平洋や宇宙空間まで進出していった流れを読みとることができた。
 彼らの前に立ちはだかることになったイギリス・フランス・スペイン・先住民の各勢力には同情を禁じ得ないが、当時は絶対に勝てない相手とは思われていなかったのだろうなぁ。
 第二次世界大戦直後でもアメリカの人口は1億5千万人だから、現在の日本人口と極端な差はないわけで、いろいろと時代時代の感覚の違いを感じる。

 入植者に対する先住民の攻撃と「反乱」と表記していることが引っかかったが、入植者たちのイギリスに対する決起も「反乱」扱いだった。著者はイギリス人なので、そんなものなのかなぁ。
 もっと強烈なのがアメリカで頻発している殺人事件に関する記述で、ロスアンゼルスにおける警察のスポークスマンの以下のような発言を端っこに載せている。
「およそ同じような数字(被害者数)が週末の平均値になっていますが、今週は多かったですね。銃撃はでたらめで、今週ははずれずに当たった数が多かったんでしょう」
 完全に感覚が狂っているなぁ。

 アメリカが世界各国に展開する基地の地図が何度も出てくるのだが、キューバにしっかりと存在するグアンタナモ基地の存在が、どうにも不思議に思えてしかたがなかった。
 キューバ危機があった一方で、3000人が駐屯する基地一つを潰せないバランスが興味深い。

関連書評
ユダヤ人の歴史地図 マーティン・ギルバート/池田智(同じ著者・訳者による本)

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