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大陸別世界歴史地図3〜北アメリカ大陸歴史地図

 ほぼアメリカ合衆国歴史地図である。カナダにいちおうの立場が与えられているものの、メキシコは南アメリカ大陸歴史地図の参加国なので存在感が薄い。アメリカ合衆国と関係するときだけ出てくる感じだ。
 おかげで雰囲気がシリーズの他の歴史地図とは大きく異なっていた。ヨーロッパやアジアの歴史地図は入れ替わり立ち替わり主人公級の国があらわれる感じだったのだが、この本ではひたすらアメリカ合衆国。そのせいで、かえってアメリカの偉大さが感じにくくなっていた。他国との比較の上じゃないと、なかなか実力を推し量れない。
 カナダ一国ではどうにも力不足だ。もうちょっと別の国があったら――と、いつもの妄想を変な切っ掛けで始めてしまった。アラスカやルイジアナは何とかならなかったのかなぁ。メキシコはひたすら殴られているので、国が消滅しなかっただけ上出来としなければなるまい。
「明白な運命」という思いあがりの感じられる概念を止める勢力がなかった現実が恐ろしい。アメリカ南北戦争で南部が独立を保っても現状にどれだけ差があったことか――最近の地図では南部の発展と東部および中西部の停滞が描かれていて興味深い。

 独立戦争と南北戦争はもちろん、アメリカ・メキシコ戦争と1812年のアメリカとイギリスの戦争、そしてスペイン・アメリカ戦争にページが割かれている点がありがたかった。でも、フレンチ・インディアン戦争はないのだ……あくまでもアメリカが主人公なんだな。
 選挙ではリンカーンが大統領になったときに名前が出ている政党「コンスティチューショナル・ユニオン」が気になった。共和党と民主党の支持基盤もずいぶん様変わりしていると言える。

 先住民の存在感が控えめなことも悲しかった。彼らの歴史が現代にたっぷり遺されていれば、この地図帳の半分までは彼らの歴史が描かれていたかもしれないのに。

関連書評
アメリカ歴史地図 マーティン・ギルバート/池田智
大陸別世界歴史地図4〜南アメリカ大陸歴史地図
[図説]アメリカ先住民 戦いの歴史 クリス・マクナブ/増井志津代/角敦子

大陸別世界歴史地図 (3) (大陸別世界歴史地図 3)
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