地球の不思議を科学する〜地球の「なぜ?」がわかるビジュアルブック 青木正博・監修
2013.07.22 Monday | by sanasen
地球科学について一通りの説明を試みている子供向けの科学本。
非常に多岐にわたる分野をあつかっているため、触りの説明で終わってしまうものが多い――というか大部分だが入門用には適している。
だから「なぜ?」の答えから浮かんだ二段目の「なぜ?」には答えてくれるものではない――そのために参考書が巻末に載っている。
問題は致命的な間違いが二つあったことで、地学よりも天文学の領域とはいえ、鵜呑みにされると拙いと思った。
ひとつは元素のでき方で、炭素や酸素などは「星、つまり地球で作られました」と、たわけたことを抜かしてしまっている。元素の崩壊で発生する可能性はあるだろうが、大部分は“恒”星の核融合だよ……どんな経歴の著者が書いているのやら。
もうひとつの間違いはガス惑星やガス氷惑星を「アンモニアを主成分とする」と説明している事。含まれるだろうけど主成分にもってくるか?水素やヘリウムが主成分のはず。
そんな感じで怪しくて危ない本である(初版の場合)。海水を蒸発させると出てくるものの説明で、塩化ナトリウムが二連発していたのも誤植っぽい。代わりに入る化合物があるのか、単純に二連続してしまっただけなのか?
個人的に得られた新しい知識としては「葉の周囲のギザギザがないものは暖かいところほど多くなる」というものがあった。理屈の説明はしてくれないが、古環境の復元に使えるとのこと。
地球の不思議を科学する: 地球の「なぜ?」がわかるビジュアルブック (子供の科学★サイエンスブックス)
非常に多岐にわたる分野をあつかっているため、触りの説明で終わってしまうものが多い――というか大部分だが入門用には適している。
だから「なぜ?」の答えから浮かんだ二段目の「なぜ?」には答えてくれるものではない――そのために参考書が巻末に載っている。
問題は致命的な間違いが二つあったことで、地学よりも天文学の領域とはいえ、鵜呑みにされると拙いと思った。
ひとつは元素のでき方で、炭素や酸素などは「星、つまり地球で作られました」と、たわけたことを抜かしてしまっている。元素の崩壊で発生する可能性はあるだろうが、大部分は“恒”星の核融合だよ……どんな経歴の著者が書いているのやら。
もうひとつの間違いはガス惑星やガス氷惑星を「アンモニアを主成分とする」と説明している事。含まれるだろうけど主成分にもってくるか?水素やヘリウムが主成分のはず。
そんな感じで怪しくて危ない本である(初版の場合)。海水を蒸発させると出てくるものの説明で、塩化ナトリウムが二連発していたのも誤植っぽい。代わりに入る化合物があるのか、単純に二連続してしまっただけなのか?
個人的に得られた新しい知識としては「葉の周囲のギザギザがないものは暖かいところほど多くなる」というものがあった。理屈の説明はしてくれないが、古環境の復元に使えるとのこと。
地球の不思議を科学する: 地球の「なぜ?」がわかるビジュアルブック (子供の科学★サイエンスブックス)