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風は山河より4巻 宮城谷昌光

 今川氏の圧力を受けていた東三河が、桶狭間の戦いで解放される。それが次の戦乱を東三河に招くわけで、弱小勢力の立場は苦労ばかりが多い。
 松平と今川のニ択ではなく、武田が絡んでくるから余計に複雑になっている。ブランド力から考えれば、よくもこぞって家康についたものだ。小説の通りなら菅沼新八郎の働きは非常に大きい。
 もちろん、松平家が本当の新興ではなくて、清康の時代には三河を席巻したことも大きい。地均しはされていたのだ。それを利用できるのは、やはり家康の器量だが。

 野田城周辺を巡る戦いは数十人、数百人規模のみみっちいところが面白い。これでは地形を把握している地元の人間が有利になるのも当然か。占領地を多少増やせても、そこから兵力を動員するどころではない雰囲気も興味深かった。
 よほど上手くやらなければ地元の豪族を敵に回して土地を占領しても、抑えのために兵力を分散させるだけになってしまう。それよりは理と情をもって、豪族を味方に付ける方が賢明なのだった。

 氏真は普通に暗愚に描かれていたが、掛川城の激闘がよかった。ものすごく多くの人が死んでいそうな描写なのに、実際の被害は100人程度なんだな。攻城戦にともなう戦いならそんなものか?

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風は山河より 第四巻
風は山河より 第四巻
カテゴリ:時代・歴史小説 | 19:38 | comments(0) | trackbacks(0)

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