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古城の風景1〜菅沼の城、奥平の城 宮城谷昌光

 菅沼氏を主人公にした宮城谷先生の時代小説「風は山河より」で登場する東三河の城郭を編集者たちとめぐる紀行文。城を視ている間、待たせていると思しきタクシー代が気になってしまう私はセコい。運転手は特に道に詳しい人を手配してもらっているのかな。著者と編集者たちに続く第三の登場人物がタクシー運転手である。
 城の来歴を読んでいて「風は山河より」の場面をいろいろと思い出した。忘れてしまっている部分も多くあって自分の記憶力に呆れる。東三河は今川氏の影響力が大きく、松平氏が顔を出すのは清康の時代になってからだ。清康の地均しがあったからこそ、家康の逆撃が可能になったのかもしれない。持つべきものは偉大な先祖である。

 土地から浮かび上がってくる著者のほろ苦い思い出語りがなかなか興味深かった。高校生時代でも詫びた雰囲気があるのは、振り返っているだけだからではあるまい。まぁ、なんだかんだいって今の家人との付き合いもあったはずだけど……。

 あと、源氏物語への意見がおもしろかった。まともに読んだことがないが、印象だけで語れば似たような感想を抱いてしまう。
 著者の背景を考えると、宮城谷先生が望むような話にならないのも当然だけど――清少納言が引退後にアンチ源氏物語を書いてくれていればあるいは?ってところか。
 話の締めは長篠城。今川松平今川と来て武田が顔を出した。織田もいるし、三河もすさまじい激戦地である。田舎でありながら交通の要衝といわざるをえない。

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古城の風景 1
古城の風景 1
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