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メソポタミア文明入門 中田一郎

 岩波ジュニア親書ということで子供向けを想像したが内容は十分に専門的だった。また、文明の興りからペルシア帝国までの歴史を早送りで紹介したりして密度も濃いものになっている。
 特に興味深いトピックをあげて関心を買うようなことはハンムラビ法典の抜粋紹介などで行われていた。

 なにぶん長い年月を扱っているので一時期の現象をメソポタミア文明全体の特徴と勘違いしないことが重要だ。あるいは一都市の特徴なのか、都市全体の特徴なのか、郊外の住民はどうだったのか。
 そのようなことを気にしはじめるとキリがないほどだ。
 まぁ、初期メソポタミアの人口を試算しているのを見ると、数千、数万のオーダーなので、そのころなら均質性を割と確保できたかもしれない。
 人口を扱うところでは考古学の方法論もみえてきて興味深かった。都市の広さから人口を概算するときは、1ヘクタールあたり125人とするらしい。
 高層建築が造られる時代に入ってからは別の基準があるのだろうな。

 書記に関する章では他のメソポタミアに関する本でも取り上げられることの多い「学校の日々」が紹介されている。
 先生への賄賂を奨励するような話を学校で書き写すなんて、どんな気持ちでやっていたのやら……賄賂ができない家の子は絶望しちゃうよ。それも一つの「文化がちがーう!」なのか。

メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)
メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)
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