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加賀開港始末 谷甲州

 白山に登ろう!幕末を舞台にした歴史物とみせかけて、江戸時代の装備で登山するのかと思ったら、実は桜田門外の変を発動していた。わけがわからないよ……。
 もうちょっと伏線を回収する感じにしてくれても良かったのに。プロローグの薬草取りをみつけたのは真之介であってほしかった。侵入者の足跡を見つけたシーンでは、ここで繋がるのかと思ったのだが、別にそんなことはなかったぜ。
 せめて弥吉には再登場してほしかったなぁ……人の縁は一期一会。これくらいがリアルなのかもしれない。

 熟練の戦闘シーンはすばらしく、文面から血の臭いが漂ってきそうな程だった。少人数の争いなのにやたらと迫力がある。本当に人が何人も死んでいる現場であるという迫真の空気がどこからともなく伝わってくるのだ。
 新式の鉄砲でなくても使い方次第では、かなり役に立つなぁ。現代であっても火縄銃の殺傷力は恐るべきものなので、当然といえば当然だ。
 谷甲州先生が航空宇宙軍史で言っていた漁村に戦艦大和を思い出す。

 物語はたった数ヶ月だったが、激動の幕末らしく、非常に濃密な時間がすぎて行った。時代の変化に翻弄されそうになりながら、自分の意志を貫いた若い武士の姿に心を打たれた。

 後の石川・富山である、で気付いたのだが一つの藩から現在の二つの県ができているのは天領を除けば加賀藩だけか。やはり100万石は巨大だ。

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加賀開港始末
加賀開港始末
カテゴリ:時代・歴史小説 | 15:59 | comments(0) | trackbacks(0)

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