<< ビジュアル版 旧石器時代ガイドブック 堤隆 | main | 武田軍団を支えた甲州金〜湯之奥金山 谷口一夫 >>

天下布武の城〜安土城 木戸雅寿

 安土城の伝大手道は、信長記にも記載がないにも関わらず、幅9メートルもある大規模なものだったことが発掘から明らかになる。日常的に使われる道は別にあったという。
 では、この道は何のためにあるのか。著者の大胆だが、徐々に説得力を帯びてくる仮説が披露される。

 純粋な城として考えた場合、伝大手道は防御の弱点になってしまう。
 元々籠城しない男だったとはいえ、大量の金銀を費やして、かなりの冒険をしたものだ。
 著者には信長をひたすら踏襲していると言われる秀吉だが、その点はしっかり守りを固めている。完全に意識が一致しているとは言えないのではないか。
 まぁ、安土城の伝大手道も広いからと調子に乗って突っ込めば返り討ちに遭う防御システムが構築されていたのかもしれない。天主まで一直線に攻め上がれるわけでもないからなぁ。

 著者の見方は信長に対して、かなり好意的で一般的な信長像からは外れていた。過去からの連続性をもった感覚をもった武士のひとり扱いである。それを継いだのが秀吉ということが歴史の皮肉かもしれない。

新泉社 遺跡を学ぶシリーズ感想記事一覧

天下布武の城・安土城 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
天下布武の城・安土城 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
カテゴリ:歴史 | 19:35 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 19:35 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/2178
トラックバック