<< 旧石器人の遊動と植民〜恩原遺跡群 稲田孝司 | main | 天下統一の城〜大坂城 中村博司 >>

葛城の王都〜南郷遺跡群 坂靖・青柳泰介

 「かつらぎ」じゃなくて「かづらぎ」だったんだ!いばらき在住の人に何故か謝りたくなってくる事実誤認の修正からはじまる奈良盆地南西部の遺跡発掘記録。
 交通の便を活かして一大産業基地を築き上げた葛城氏の栄華が今によみがえる――が、まだまだ発掘が足りない。2%くらいしか掘れていないとのこと。
 やっぱり奈良県は全県これ遺跡だぜ!

 葛城氏の倉庫に収められていた物として、鉄と塩が想定されていて、それを支配の基盤にしたのなら中華的だと感じた。物質技術だけではなく、統治技術にも輸入した物があったのかもしれない。

 柱が塗り込められている大壁建築(柱が外にでている物は真壁建築)が、韓人の痕跡と考えられていたり、オンドルと系統的に関わりのありそうな遺構がみつかったり、大陸での遺跡調査と密接に関わっている点も興味深い。
 日本だけでいくら掘っても分からないことが、大陸でちょっと掘れればはっきりする可能性もなる。考古学には国際協力が必要だなぁ。

 工人の住居跡から仕事に関わるものが発見されていることについて、古墳時代から持ち帰り残業があったのかと絶望した……。

新泉社 遺跡を学ぶシリーズ感想記事一覧

葛城の王都・南郷遺跡群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
葛城の王都・南郷遺跡群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
カテゴリ:歴史 | 00:17 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 00:17 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/2196
トラックバック