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列島始原の人類に迫る熊本の石器〜沈目遺跡 木崎康弘

 農道の脇でみつかった何気ない石器。しかしそれはAT境界層よりも深い位置にある日本最古に迫る人類活動の痕跡なのであった。

 日本の旧石器時代はいつから始まったのか、古くて新しくてタブーな要素さえ含んだ議論が展開されている。
 捏造事件のダメージは本当に大きくて、最初と途中の二回も薄い本の中に話が出てきた。遺跡を学ぶシリーズに旧石器時代の内容が多いのも、大ダメージを受けたこの時代の研究を復権しようとする意気込みが現れているのかもしれない。
 単純に期間が長いだけという気もする。

 出土品の高さを記録しておくことで古い地形を再現しようとする方法が興味深かった。自然現象による上下移動は気になるところだが、他の遺跡などでも確実な方法だと検証はされているのかな。
 2組と3組の家からなる2つのブロックでできた集落というイメージが現地の人々の生活を鮮やかに想像させてよかった。

 あと、九州の研究と言うことで小林久雄氏の名前が出てきた。彼が熊本に遺した足跡は巨大だ。

関連書評
ビジュアル版 旧石器時代ガイドブック 堤隆

新泉社 遺跡を学ぶシリーズ感想記事一覧

列島始原の人類に迫る熊本の石器・沈目遺跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
列島始原の人類に迫る熊本の石器・沈目遺跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
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