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鉄剣銘一一五文字の謎に迫る〜埼玉古墳群 高橋一夫

 稲荷山古墳から出土した鉄剣には金で115文字にもなる銘文が記されていた。このような鉄剣を副葬された埼玉古墳群の造営者たちは、どんな勢力であったのか。

 タイトルが縦書きなので、25文字に読めてしまって、本文を読むまで115文字とは気付かなかった。この鉄剣銘については有名なので、知っていたはずなのに……。
 鉄は青銅にくらべても腐食しやすいが、さすがに金はぴかぴかである。象嵌の効果を感じる。

 大量の古墳を一カ所にまとめて作り上げた武蔵国造の一族は、さらに二系統にわかれると、著者は主張している。異例な規模だが、前方後円墳より格が落ちるとされる円墳の丸墓山古墳など、造られた経緯が興味深い。
 張り出しと言われる部分でおこなわれていた儀式も気になる。人がやることを、素直に埴輪が再現していたと考えてよいのだろうか。

 また古墳の傾斜度から人の接近経路が考察されている。角の部分は構造的にも必然的に傾斜が緩くなりがちだと思うが、それぞれの古墳で違いがあっておもしろかった。
 あと、石田三成の忍城攻めが地味に関係していた。

新泉社 遺跡を学ぶシリーズ感想記事一覧

鉄剣銘一一五文字の謎に迫る・埼玉古墳群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
鉄剣銘一一五文字の謎に迫る・埼玉古墳群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
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