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古代東国仏教の中心寺院〜下野薬師寺 須田勉

 下野薬師寺って凄い。本当に凄い。さすが、下野薬師寺!でも、伽藍は現在まで残っていないのだ。
 ここまで徹底的に調査対象をもちあげる冊子もめずらしい。実際に凄かったが、東大寺などと違って現代への連続性が不足しているので、積極的に広報説明しなければならなかったという事なのであろう。

 下野薬師寺は関東8国に陸奥と出羽をくわえた10国を担当する東方の宗教政策の要ともいえる寺院だった。
 発掘調査によって、その壮大な規模と異例な建物配置が明らかにされていく。

 この寺の発展には歴史の教科書にも出てくる鑑真も関係していて、国家による仏教統制に大きな役割を果たしていた。あるいは、名前の聞いたことのある道鏡が配流されて失意の内に二年で死んだ先でもある。
 そういう知っている部分とのリンクによって関心がかき立てられるし、覚えやすくなる。さらに遺跡を学ぶシリーズごとのリンクを広げていけば知識は広まり定着して深まる。
 そのはずなんだが、なかなかね……とりあえず著者の下野薬師寺に対する熱意は覚えておこう。

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古代東国仏教の中心寺院・下野薬師寺 (シリーズ「遺跡を学ぶ」082)
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