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戦略・戦術・戦史Magazine 歴史群像 No.128 ソ連軍冬季大反攻

ソ連軍冬季大反攻
 スターリンの大きすぎる目標設定と必然的な失敗。そして、ヒトラーの間違った成功体験という独ソ戦の将来に大きな影響を与えた戦いである。失敗は成功の元だが、それも失敗できるだけの余力があってのこと。まぁ、何回失敗しても過ちを認めずに同じ失敗を繰り返すよりはいい。
 初期の戦いではソ連軍によって騎兵が活用されていることが面白い。スキー兵部隊もあるし、フィンランドとの戦いで蓄積された経験が多少はあるのかなぁ。
 ドイツにもポーランドなどでの経験はあるが、環境的にはソ連が有利だったか。

島津氏の朝鮮出兵
 間に挟まれて苦しむ義弘の立場には同情する。義久は悪い意味で長男らしさが出ているかも。
 悪い歳久の性格が悪いことを理由に朝鮮側に投降した兵士がいることに笑った。そこまで蹴鞠がしたいか。
 三人が並び立つ状態の弊害は琉球を攻めたときにも出ていたと、他の本にあったのを思い出す。

中越戦争
 今日はこれくらいで許してやる!そんな中国の政治的攻撃。最初から限定的な作戦ではあったらしいが、苦戦を強いられた兵士としてはたまらない戦場だ。さすがにアメリカを撃退した経験の持ち主は、相手が悪い。
 東側は内部で争っていたが、NATOでは加盟国同士の争いがなかったことは大きな差である。

日本海軍の通商破壊戦
 日本海軍が考えていた「交通破壊戦」と一般にいう通商破壊戦は似て異なるらしい。
 インド洋ではそこそこの戦果をあげているが、やはり通商破壊戦に必要な「執念」が欠けていた印象がある。船団は独航船よりも効率が悪いわけで、アメリカの後方に負担をかければ効果があるのは、風船爆弾と同じなんだけどな。

真説 大野治長
 石田三成に続く気持ちにあふれた大野治長の再評価記事。器ではなかったが、立場からやむなく家康に立ち向かって苦戦させた意味でも三成に似ている。家康にライバルをパワーアップさせてしまう能力があったのかもな。
 著者は、五人衆でも出自によって差があって陪臣の後藤と明石は大野治長が策略で引き立てたとしているが、どんなもんだろう。

8.8の誕生と栄光
 アメリカやソ連でも同じサイズの高射砲が計画されていて、戦車砲に採用されている点がおもしろい。日本はこの高射砲を大口径化する流れに乗っていないよなぁ。海軍なら長10センチ砲があるけど。

インタビュー 谷川清澄
 宇垣纏の戦後特攻を目撃した人。いろいろ見ていて興味深い。
 しかし、最後の発言は今のご時世、洒落にならないよ。当然といえば当然だが、自分とは違う価値観で生き抜いてきた人だと感じた。

ナポレオン戦争 プロイセン軍壊滅
 みんな大好き、大追撃戦。ナポレオンの手腕によって一カ所の戦場でえられた勝利が戦略的勝利に変身していく。織田信長が朝倉氏を滅ぼした手口を思い出した。
 ブリュッヒャーたちが意地を示して、後への伏線を作っている。しかし、市街戦に巻き込まれたリューベックとその市民には堪らない話だ。

武装帆船 ゼー・アドラーの奮戦
 ロマンあふれすぎる話。第一次世界大戦ではこんな戦いもあったのだ。ドイツ人の海洋冒険能力はバカにならない。
 Uボート跳梁の裏で繰り広げられた美談ということで、強いコントラストを感じる。

スパイM
 これはひどい。手のひらで踊らされまくった戦前共産党員があわれでならない。踊らされやすい人間が集まる土壌があったとも考えられるが、戦争に突っ走ったことを考えると、それは右翼でも同じようなものか。

巨済島の倭城群
 島津氏の朝鮮出兵と絡んだ記事。独立しても楽しめるこういう趣向がこのシリーズは得意だな。陸からの制海権奪取に日本軍が懸けた意志がみえてくる。

海軍 陸上哨戒機「東海」
 架空戦記を読み過ぎた自分のなかで、名前だけが大きくなっていた。こんな計画倒れの機体だったのか……物は使いようでまったく役に立たないことはないはずだが、みんな貧乏が悪いとしか思えなくなってしまった。戦闘爆撃機と組めばいい仕事をしそうだがレーダーはおろか、無線が。

シュルクーフ
 こちらはこちらで計画倒れ。フランス海軍の身体を張ったネタに癒される。他国の兵器は自国のそれより生温かい目でみることができる。税金を払っていないからな。

陸軍幼年学校
 純粋培養の功罪。親に経済力が必要なところが……。
 子供にとっては憧れの的であったそうで、価値観の激変を感じてしまった。

信長の独断 フルスロットル
 森蘭丸と黒猫。猫は飼い主を護って死んだりは……絶対にしないとは言い切れないけどさ。

古戦場分析 石垣原合戦
 自分の知っている石垣原合戦と違う気がした。けっきょく勝負を決めるのは兵力というわけで、官兵衛の金の使いどころが良い話。
 しかし、大量の兵があっても、士気がくじけてしまえば勝てない。黒田軍の粘り強さには指揮官クラスがかなり九州に残っていたらしいことが関係しているんだろうな。

戦士の食卓 シチー
 まさに戦士の食べ物。ソウルフード、シチー。見た目はあまり食べたくはならないけど、作る人によっては無茶苦茶おいしいに違いない。

負けじ魂、これぞ船乗り
 負けじ魂かな?失敗に弱い世代にはつらい話だ。こうして世代を超えて笑い話にできればいいのだが。

戦場のミステリー
 もしかして「時差」?Twitter時代だったら、そんなネタになるんだが。まぁ、後から不思議なことを捏造するのは中世の人間なら平気でやりそうだし(ひどい偏見)。

日本の迷城
 朝倉氏の館とベルサイユ宮殿には共通点があった!
 このコピーで歴女を呼び込もう。そうしよう。

翼をもつ魔女
 魔女の帰巣本能。けっきょく、性別は関係ないのか、リーリャが特別なのか。エースパイロットでも、こういう事態で帰還できずに戦死した人は多いはず。逆に不時着して歩いて帰ってくる人もいるが……。

迷宮歴史倶楽部
 昔のクレーン。今でも使われているクレーンもあったような。それも昔の記憶なので怪しいものだが。

【戦史の名画を読む】アジャンクールの朝
 アジャンクールの奇跡は本当に奇跡だったのか。激突した兵力についての最新の研究が紹介される。とりあえずフランス軍を14万、損害を10万としているイングランド側の史料を書いた人間は出て行ってくれ……誇張もここまでくると酷いわ。
 フランス側は騎士を主力と考えていたが、現実は長弓が正面攻撃で殺傷まで果たす主力になった。そこはゆるがない感じだ。


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