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浅間山大噴火の爪痕〜天明三年浅間災害遺跡 関俊明

 浅間山の恐ろしさが克明と描かれる……江戸時代の関東地方をおそった火山災害の記録。
 過去のこととはいえ、約千五百人もの犠牲者を出した災害を追いかけていくのは気が重かった。

 しかし、無慈悲で理不尽にも感じられる自然災害を前にしても正確な記録を残そうとする当時の人々の強い意志が調査を通じて感じられる点は嬉しい。
 自然に対するせめてもの正しい抵抗では、正確な記録を残すことに優る物はないのかもしれない。

 著者がおこなった火山灰や泥流に埋もれた畑からの耕作の復元は、着眼点の重要性を示しているようで、内容以上に情報の読みとり方がおもしろかった。
 考古学には農学や地学など、多くの学問を複合的に活かすことができると得る物が多いのだと分かる。そこは全ての学問が同じか?いや、数学はどうなのかな。

 ポンペイは犠牲者数も天明三年浅間災害に近いんだな……いや、あの噴火ではポンペイ以外でも被害が生じているので犠牲者の総数では向こうの方が上か。

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