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古代祭祀とシルクロードの終着地〜沖ノ島 弓場紀知

 福岡県から玄界灘をこえたところ、日本から朝鮮半島へ渡るときの中継地点にある沖ノ島。全体が神体として宗像神社に保護されている島で行われてきた発掘調査記録。

 さすがに遺物の状態がよく、野ざらしで宝物が発見されるなど、本土の感覚からすれば異質な世界になっている。それでも盗掘がおこなわれた痕跡があるようで、非常に残念でもある。盗掘品が宗像神社に渡されたことが慰めだ。

 沖ノ島では岩上や岩陰での祭祀が行われていて、五世紀から七世紀の原初的な祭祀の様子をうかがうことができる。
 最初は供物を置くだけだった祭祀が、儀式を整えていったという考えが魅力的に感じられた。祭祀をおこなうために巨岩に登った人は、そのとき何をみて、何を考えていたのだろう。神に近づく畏怖を感じていたのだろうか。

 書名にシルクロードとあるように、大陸から渡ってきた物が発見されている点でも沖ノ島はおもしろい。韓国で発見されたものに似るという純金製の指輪には度肝を抜かれた。
 まだまだ多くの物が眠っているはずで、今後の研究に期待したい。また研究に協力している宗像神社の姿勢に敬意を表したい。

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古代祭祀とシルクロードの終着地 沖ノ島 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
古代祭祀とシルクロードの終着地 沖ノ島 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
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