<< 古代祭祀とシルクロードの終着地〜沖ノ島 弓場紀知 | main | 月刊ニュートン2015年2月号 >>

最古の王墓〜吉武高木遺跡 常松幹雄

 古代における文明の入り口、九州の博多湾に存在する吉武高木遺跡では、三種の神器に通じる剣、勾玉、鏡の副葬品三点セットが発見されている。
 その充実ぶりから最古の王墓とも考えられる吉武高木遺跡の姿が描き出される。

 翡翠の勾玉がとても綺麗だ。新しいものはロウカンと言って良い透明度がある。縄文時代から年季のはいった流通をしている翡翠が、弥生文化と融合した瞬間をみた思いだ。

 「戈」が見つかっているのも面白い。戈と矛を組み合わせた形状の戟はなぜ見つからないのだろう?そもそも戦車戦で使われる武器だから祭具になってしまうのは自然だ。むしろ、実用的なものがあることに驚いた。
 歴戦の指揮官がもっていたかもしれない何度も研ぎ直された剣もおもしろい。どれだけの戦いを経験した剣なのだろう。

 著者の関心は甕棺などに描かれた絵にもあって、その解釈が興味深かった。鹿は角が生え替わるから再生の象徴か……サメの歯が縄文時代にペンダントにされていたのも、そういう関係があるのかもしれないな。
 鹿と並んで模様にされている釣り針で(著者の解釈のように)魂を引き留めたら、輪廻での再生はできないのだが、当時の人々がイメージしていたという「再生」はどういうものなのだろうなぁ。

関連書評
古代祭祀とシルクロードの終着地〜沖ノ島 弓場紀知

新泉社 遺跡を学ぶシリーズ感想記事一覧

最古の王墓―吉武高木遺跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
最古の王墓―吉武高木遺跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
カテゴリ:歴史 | 00:05 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 00:05 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://sanasen.jugem.jp/trackback/2244
トラックバック