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石にこめた縄文人の祈り〜大湯環状列石 秋元信夫

 秋田県北東部の台地に発見された石英閃緑ひん岩のストーンサークル。明らかに人の手がはいって造られたにも関わらず、周囲に竪穴式住居がほとんど見つからない謎に包まれた遺構の正体とは?

 長い年月をかけて造られた墓地であると考えられている。北海道でみつかっているキウス周堤墓軍を連想させる。
 少しずつ少しずつ営々と築き上げて、大きな遺跡を残していった人々の想いはなかなか想像が難しい。小さめの石は狩りの帰りなどについでに持ち帰って来ていたのかもしれない。石器の石材確保と行動のルールは似ていたのではないか。
 柱穴から復元される建物の存在もたいへん気になるところで、行われた儀式の内容が想像もつかない。もしかしたら弥生・古墳時代にもつながる要素が含まれているかもしれないと考えるとワクワクする。

 遺跡の復元と展示についても話があって、石の洗浄にそこまでやるのかと感心した。石が黒ずんだまま残した方が歴史を感じさせるという主張は古墳を森にしておけというのに近いなぁ……。
 整備にはずいぶん時間が掛かるそうだが、造営に時間が掛かった大湯環状列石にはふさわしいと思った。

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石にこめた縄文人の祈り・大湯環状列石(おおゆかんじょうれっせき) (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
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