日本の名城〜城絵図を読む 別冊歴史読本
2015.03.10 Tuesday | by sanasen
正保城絵図を中心とした江戸時代の資料と航空写真などの現在の資料を組み合わせて、日本城郭の歴史を紹介する。主な城は図と写真で3ページ、詳細な文章で1ページの合計4ページで紹介されている。他に2ページや1ページで取り上げられている城もあった。
航空写真をみると、城郭が受けてきた歴史的な破壊がよくわかってしまう。空襲もひどいが、堀を埋め立てて、外郭から削っていく開発もひどい。
もともと城下町があったから住宅を広げやすい位置にある現実は否めない。さらに徳山城のように鉄道の駅がおかれてしまったり、川を天然の堀にしていた関係で改修工事の影響を受けたり、海まで迫っていた部分が埋め立てで陸地化されてしまったり、土地の歴史を否応なく感じさせられるところがあった。
皇居になったことで江戸城があそこまで保っている現実が奇跡に思えるほどだ。
復元の状況も紹介されているが、浜松城のように元の姿に関係ない変なものを建てられてしまっている例もあり、地域住民の高い意識は大事だと思った。
戦争で失われた天守は20のうち8らしい。名古屋城や広島城や岡山城……どれもが惜しい。もしも、再び戦争することがあれば姫路城も失われる可能性が高い。それを意識することが、ちょっとは抑止力になればいいなぁ。
戦争を生き延びたのに直後の放火で建物を失ってしまった城もあって、非常に悲しかった。
関連書評
鳥瞰イラストでよみがえる日本の名城 西ヶ谷恭弘・荻原一青:正保城絵図を参考に立体イラスト化された城が見れる。
日本の名城城絵図を読む―絵図と空撮で一望する城と城下町 (別冊歴史読本 (91))
航空写真をみると、城郭が受けてきた歴史的な破壊がよくわかってしまう。空襲もひどいが、堀を埋め立てて、外郭から削っていく開発もひどい。
もともと城下町があったから住宅を広げやすい位置にある現実は否めない。さらに徳山城のように鉄道の駅がおかれてしまったり、川を天然の堀にしていた関係で改修工事の影響を受けたり、海まで迫っていた部分が埋め立てで陸地化されてしまったり、土地の歴史を否応なく感じさせられるところがあった。
皇居になったことで江戸城があそこまで保っている現実が奇跡に思えるほどだ。
復元の状況も紹介されているが、浜松城のように元の姿に関係ない変なものを建てられてしまっている例もあり、地域住民の高い意識は大事だと思った。
戦争で失われた天守は20のうち8らしい。名古屋城や広島城や岡山城……どれもが惜しい。もしも、再び戦争することがあれば姫路城も失われる可能性が高い。それを意識することが、ちょっとは抑止力になればいいなぁ。
戦争を生き延びたのに直後の放火で建物を失ってしまった城もあって、非常に悲しかった。
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鳥瞰イラストでよみがえる日本の名城 西ヶ谷恭弘・荻原一青:正保城絵図を参考に立体イラスト化された城が見れる。
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