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これ以上、働けますか? 岩波ブックレットNo.690

 残業代撤廃問題に関する小冊子。日本の労働者がどれだけ由々しき状態にあるかを語っている。企業側の拡大解釈がまかりとおる状況をさらに助長して、労働者をひたすら働かせようという意図がみえみえ――この件に関しては別の視点はそれほどないだろう。いいかえれば経営者が仕事を効率的に差配できない無能を労働者を長時間働かせることで強引に解決するための法律にみえる。そんなものを通す前にやるべきことがあるだろうよ。
 競争が激化する状態ではたしかに長時間労働させた方が有利だけれども、それをさせないための法律なわけで、そこで優位を確保しようとする意図自体が片腹痛い。

 そもそも職員を労働力としてしか見れない状況が無惨なのだ。彼らが子供を作り、未来の消費者を増やしていく、それによって社会が――そのおかげで企業が発展していく発想が悲しいほどない。産業革命以前の生産高上昇をゆいいつ人口増加が担っていたことを考えれば、人口の維持ほど重要な問題はないと分かりそうなものなのに、いくらなんでも効率化に傾きすぎではないか。
 恋をして子育てに時間を掛けられる人間が、周囲から確実に生活を支えてもらえるニートだけという――蟻みたいな社会にはまみえたくない。まぁ、そんなのが許されるのは芸術的な子育てをできる人間だけだろうからけっきょく0に等しく。やっぱりお先真っ暗なのだった。
 親も職業化するしかないな。

 ともかく「労働が善」の認識がほぼ正しいのは労働者レベルまでであって、社会や経営者レベルでその認識を取り扱うのは極めて危険だと思った。

これ以上、働けますか?―労働時間規制撤廃を考える
これ以上、働けますか?―労働時間規制撤廃を考える
森岡 孝二,川人 博,鴨田 哲郎
カテゴリ:雑学 | 20:18 | comments(0) | trackbacks(0)

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