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ファントマは哭く 林譲治

 ウロボロスの波動、ストリンガーの沈黙につづくAADDシリーズの三作品目。体内に埋め込んだコンピューター「ウェッブ」と共生状態にあるAADDの人類がSFしていたが、ファントマとフェニックスのバトルはそれ以上にライトな感じだった。特に理由はないが姫星のビジュアルをアンジェラ・バルザックで妄想した。
 雅垣姫星の実年齢が謎すぎる……都合良く解釈してもらうためにわざとボカしているよなぁ。20代前半と考えるのは、無理があるか。
 知識は足りなくても地球規模をもった組織のトップに立つだけの知能をもっていることをファントマとの戦闘で魅せてくれた。けっきょく、「第二の安藤」って感じに落ち着いている。作間も出世しそうだ。
 GLAがドラゴンネストに突きつけられた現実には笑ってしまっただけに、終盤の活躍は意外だった。

 時間の概念も個体の概念もない知的生命体ストリンガーの描写は書いていて頭が混乱しないのかと感心する。ドラゴンネストが生まれた経緯は高い技術をもった彼らも失敗することを示しているが、個の概念がないために「誰かが責任をとる」ことができないのはストリンガーの弱点だろうなぁ。
 人類側は逆に責任をとりすぎるカリスマが生まれてしまいそうな危険に晒されていたわけだが。

 登場人物に名前が紫○が三人もいて、けっこう混乱の原因になっている。四作目では減っていると思うけど……。

林譲治作品感想記事一覧

ファントマは哭く (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
ファントマは哭く (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
カバーイラストが緒方剛志ということに驚いた。メカだけだが確かにタッチは緒方先生だ。
カテゴリ:SF | 12:39 | comments(0) | trackbacks(0)

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