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日本海軍巡洋艦VS米海軍巡洋艦 ガダルカナル1942 マーク・スティル/宮永忠将

 おそるべき戦闘機械同士の激突!
 ガダルカナル島近海でくりひろげられた日本海軍とアメリカ海軍の巡洋艦対決を描いた一冊。かなり公平な視点で書かれていて、失策をおかした両軍の士官には厳しい。三川中将の輸送船団を襲わなかった問題にも言及している。第八艦隊が全滅しても、輸送船団をつぶしていれば歴史が変わったというのは後知恵がすぎると思ったけどな……それが後知恵になってしまう情報収集不足がもっとも致命的な問題だった。第一次ソロモン海戦に突入するに当たっても、日本海軍は十分な敵情を把握していない。
 とはいえ、アメリカ海軍も常に情報を得られていたわけではなくて、手探りの状態で戦っている。十分な体勢ではなかったとしても、それを自覚して必要な対策をこうじていればノーマン・スコット少将がサボ島沖海戦で得たような成果がえられるわけだ。

 高雄級重巡洋艦が設計段階から条約違反の代物だったことが指摘されている。あの環境の迫力をみれば説得力が……用兵側の過大な要求と、条約の排水量制限で設計の現場はパニックに近かっただろうなぁ。最後は開き直りである。あと、居住性能が犠牲に……。
 日本海軍巡洋艦の多くが潜水艦に沈められていることが印象に残る――と思っていたら航空攻撃の方が酷くて、潜水艦の被害はガダルカナルに参加した巡洋艦に偏って多い感じだった。重巡洋艦は18隻を保有し、10隻が航空攻撃で失われ、2隻が水上砲戦、4隻が潜水艦の攻撃とのこと。生き残った2隻も戦闘行動は不可能な状態だ。
 対するアメリカは18隻保有していた条約型巡洋艦のうち7隻を損失。新型の軽巡洋艦は1隻しか失っていないそうだ。
 水上夜戦の結果とは逆の明暗である。

日本海軍巡洋艦VS米海軍巡洋艦ガダルカナル1942 (オスプレイ“対決”シリーズ)
日本海軍巡洋艦VS米海軍巡洋艦ガダルカナル1942 (オスプレイ“対決”シリーズ)
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