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文明を変えた植物たち〜コロンブスが遺した種子 酒井伸雄

 アメリカ大陸原産の6つの植物。ジャガイモ、ゴム、カカオ、トウガラシ、タバコ、トウモロコシについて歴史と伝来による社会的なインパクトを描いた一冊。
 運んだヨーロッパ以上にアフリカが影響を受けているなぁ……伝来前の食生活が想像できないまでに変化してしまっていて、得られた物の大きさの対照として、失われた物の大きさも意識してしまう。
 まぁ、ジャガイモやトウモロコシによって飢えから解放されたことは非常に大きい。トウガラシは馴染むまでに時間が掛かる地域があっても、いちど染まってしまえば……タバコより恐ろしいかもしれない。
 タバコはペストや三十年戦争など、つねに負の歴史と連鎖して(迷信的効果を求めて)規模を拡大していることが興味深かった。今後、タバコが増えるようなことがあるとすれば……喫煙をしない兵士も、タバコを材料に他の物資と交換できて便利だったと聞く。タバコは嫌いだが、そういう文化は嫌いではない。肝油っぽい。

 カカオのところで言われていたお茶やコーヒー、カカオが伝来する前のヨーロッパは水分補給をアルコール飲料に求めるしかなくて、みんながほろ酔い気分で仕事をしていたという記述が印象に残った。
 ある意味、幸せな状態だったかもしれないが「国際競争力」はなくて当然か。

 植物を通して社会の変化をみていくのは楽しかった。原産地ではいろいろな種が現在まで残っていても世界的に羽ばたいていけるのは限られた一つか二つの種なのよね……(その中で多くの品種が生まれてくるわけだけど)。

関連書評
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火星の人 アンディ・ウィアー 作/小野田和子 訳:ジャガイモが大活躍するSF

文明を変えた植物たち―コロンブスが遺した種子 (NHKブックス No.1183)
文明を変えた植物たち―コロンブスが遺した種子 (NHKブックス No.1183)
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