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日本の火山図鑑 高橋正樹

「110すべての活火山の噴火と特徴がわかる」という分かりやすい副題がついた日本の活火山の写真図鑑。過去の判明している活動や現在(発行時)のレベル、ランクなどが分かりやすく載せられている。
 監視カメラとハザードマップの有無もあるが、特別にシェルターの存在が載せられている火山は特に危険なのだと直感できる。レベルについては刻々と変わって行くものだから、本には向かない情報に感じたが、2015年7月30日の発行なので、今はOKである。
 桜島のように常時高いレベルを保っている危険な火山もある。

 火山の空撮写真が大量に載せられていて、円錐形の姿を愛する人にはとても良い目の保養になる。植生にもそれぞれに違いがあって興味深い。伊豆東部火山群の大室山火砕丘の丘が草地で、麓が森というニュージーランドのタナラキ山と正反対の姿がおもしろかった。定期的に野焼きしているのかな?
 コラムで火山の固有種などが小さく紹介されている。ハクサントリカブトもあるよ!濃い紫色が綺麗だ。怖いけど。

 伊豆諸島や南西諸島などでは島全体がみえる写真も楽しめる。有名な青ヶ島以外にも町と地形の調和が見応えのある島がいくつかあった。八丈島は二つの火山の間に平地があるおかげで、比較的多くの人が住めるのだな。
 西之島は僕らのアイドル。他にも島が現れる可能性のある場所が紹介されていてワクワクした。

 もちろん火山の恐ろしさも語られていて、犠牲者の人数よりも発生のプロセスに恐怖を覚える。調査船の第五海洋丸が噴火で沈没したベヨネーズ列岩などが恐ろしい。
 いまは無人島と聞くと安心してしまうが、岩せつ雪崩が海に流れ込んで津波被害をもたらした例が、雲仙と渡島大島にみられるので、起きた場合の被害が大きいだけに油断できない。
 普段は人が住んで常時観測の拠点を提供してくれていた方がいいという考え方もありそうだ。

関連書評
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日本の火山図鑑: 110すべての活火山の噴火と特徴がわかる
日本の火山図鑑: 110すべての活火山の噴火と特徴がわかる
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