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古城の風景5〜北条の城 宮城谷昌光

 北条の城とはいっても静岡県に残る北条の城なので、境目の城に限定されている。あるいは北条早雲が今川家の家臣であった時代の城だ。
 おかげで今川家と後北条家の興りを同時平行で追いかける感じになった。北条早雲の経歴が今となってはここまで分かっているのに、昔はずいぶんと間違った情報にあふれていたことが不思議でならない。
 今の定説の中にも同じような情報があるかもしれない。歴史は水物。とはいえ、城跡みたいな確かなものは間違いがない。土地を巡ることは作品に安定感を与えてくれるのであろう。

 宮城谷先生が今川氏真の心理に思いを巡らすことが多くて興味深かった。たくさんの和歌を残している氏真だから、追いがいがあるのも確かだろう。
 武田にはやはり批判的で、個人的には共感する。武田家臣の末路があわれすぎる――徳川に召し抱えられた武将はなぜか目立たなかった。

 難解熟語を使ってくることはあるが、宮城谷先生の文章は改行のバランスが自分が理想とするものに近い。密度はあっても不思議と読みやすい(ただし三国志は除く)。

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古城の風景〈5〉北条の城
古城の風景〈5〉北条の城
カテゴリ:歴史 | 20:58 | comments(0) | trackbacks(0)

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