<< 湖底の城〜呉越春秋5巻 宮城谷昌光 | main | そだててあそぼう18〜アイの絵本 くさかべのぶゆき・へん >>

東ゴート興亡史〜東西ローマのはざまで 松谷健二

 名将ベリサリウスの書記をつとめていた歴史家プロコピオスは大の女優嫌いだった!!以上を最重要ポイントにして描かれる東ゴート王国の興亡史。
 ローマ発祥のイタリアを舞台に繰り広げられる東ローマ帝国とゴート人の戦いに手に汗握る。もし、トティラがローマをがっちり押さえて戦争を継続していれば?
 筆者にトティラが似ていると言われたハンニバルがローマを攻めなかったことを責められるなら、トティラはローマをまじめに守らなかったことを責められる。大きすぎる都市は兵力の限られた軍隊にとって厄介な獲物である。

 西ローマ帝国は滅びたとは言っても、たくさんのローマ人がイタリアには残っていて、彼らの意向を汲まなければ王国の運営などできない状態だったのが興味深い。
 東ゴート人10万(兵力2万)で、イタリアの人間500〜600万を支配したというのだから、テオデリック大王の苦労がしのばれる。
 筆者によれば悪名高いオドアケルも統治は悪くなかったらしい。またフン族のアッティラ王がニーベルンゲンの歌に気の弱い人の良い王として登場していると知った。
「蛮族」たちの意外な面がみえる点もおもしろかった。

 しかし、元女優のテオドラが大嫌いなプロコピオスは握手券商法で死ぬほど痛い目にでもあったのかねぇ……。

関連書評
軍人皇帝のローマ〜変貌する元老院と帝国の衰亡 井上文則
図説 蛮族の歴史 トマス・クローウェル/蔵持不三也
図説 激闘ローマ戦記 Gakken

東ゴート興亡史―東西ローマのはざまにて(中公文庫BIBLIO)
東ゴート興亡史―東西ローマのはざまにて(中公文庫BIBLIO)
カテゴリ:歴史 | 18:52 | comments(0) | trackbacks(0)

スポンサーサイト

カテゴリ:- | 18:52 | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック機能は終了しました。
トラックバック