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そだててあそぼう30〜カキの絵本 まつむらひろゆき・へん

 きくちひでお・え。
 悪ガキの友達、カキ。かつては日本中の庭に植えられていたカキの品種や育て方について教えてくれる絵本。中国原産だが、黒船に乗って日本から世界に広がり、今では韓国や中国で日本以上の作付け面積があるらしい。
 タイではカキの大木が高僧の棺桶に使われているという話も。

 カキを語るときに外せないのが、渋の話題で、渋のあるカキにも様々な種類のあることがわかった。
 黒い点が水溶性ではなくなったタンニンであることは有名。工業用のカキ渋づくりはタンニンを集めるのではなく、青ガキの状態で潰して汁を集めるのだ。
 溶けないと利用できないから考えてみれば当然だった。
 そういえば、渋をとるための干し柿を甘ガキで作ったらどうなるのかな?ふつうに作れるか?

 モモクリ三年、カキ八年と言われるが、本書では鉢植えで三年目(苗としては四年目だが)に20個のカキが収穫できる方法を紹介している。ひとつだけなら二年目でも実をならせることができるけれど、翌年の実りが減るとのこと。
 いつもの病害虫のページがなくて、実が腐る場合の紹介が多かった。木としてはなかなか頑丈なようだ。だからこそ繁栄したのだろう。

 毛利氏が尼子氏攻めに柿を利用した逸話が興味深かった。渋柿の種をまいておいて、無知な敵には食べさせず、自分たちはアルコールで渋抜きをして食べたそうだ。とことん悪辣な創意工夫の尽きない家である。

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カキの絵本 (そだててあそぼう (30))
カキの絵本 (そだててあそぼう (30))
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